もうひとつの大きな特徴は、インテリジェントハイブリッドAFを採用したこと。これは、レンズを少しずつ動かしながら、明暗差が最も大きい位置を探してピントを合わせる「コントラスト検出AF」と、撮像素子に組み込まれた位相差センサーによって距離を測る「位相差検出AF」の2方式をシーンに応じて自動的に切り替える仕組みだ。

試用では、大きなストレスなく合焦するAFスピードの速さを実感できた。一眼レフのAFには及ばないものの、高倍率ズーム機のAFでは最速レベルであり、ズームのワイド側/テレ側を問わず実用的なスピードでピントが合う。

フォーカスモードは、シングルAF/コンティニュアスAF/マニュアルフォーカスの3モードに対応。ボディ側面のレバー操作で切り替えができる。このうちシングルAF選択時は、レバーの中央にある「フォーカスアシストボタン」を押すことで、背面十字キーによるAF測距点の移動操作が可能になる。

ボディ側面に「フォーカスモード切換レバー」を装備。そのレバーの中央にあるボタンが「フォーカスアシストボタン」だ

ボディ天面にポップアップ式のストロボを内蔵。ホットシューも備え、オプションの外部ストロボが利用できる

またマニュアルフォーカス選択時は、レンズ鏡胴部のフォーカスリングを回すことで、手動による確実なピント調整が行える。その際、フォーカスアシストボタンを押すと、画面の一部分を大きく表示するフォーカスチェック機能や、ピントが合った部分を強調表示にするピーキング機能が利用できる。風景や静物などをじっくりと撮影したい場合は、このマニュアルフォーカスを積極的に活用するといいだろう。

記録メディアは内蔵メモリのほか、SD/SDHC/SDXCカードに対応する

電源はリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の電池寿命は約500枚となる

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