液晶モニターには、約92万ドットの3型TFTを装備する。左右に最大180度、上下に最大270度まで回転するバリアングル式で、ローアングルやハイアングルからの撮影用に役立つ。液晶面をレンズ側に向けて自分撮りをすることも可能だ。特に高精細というほどではないが、液晶の視認性は問題ないレベルだ。明るい屋外では「モニター晴天モード」を選ぶことで視認性を高められる。

一方、ファインダーには約92万ドットの0.26型カラー液晶を搭載する。接眼部の横にはアイセンサーがあり、液晶モニターとの自動切り替えができるのが便利だ。こちらも視認性は実用レベルといえる。

上下左右に可動するバリアングル式の液晶モニターを搭載。マクロ撮影などにも役立つ

ファインダーの左側には視度調整ダイヤルを、右側にはアイセンサーを搭載する

ボディ天面にあるモードダイヤルでは、P/A/S/M(プログラムAE/絞り優先AE/シャッター優先AE/マニュアル露出)というオーソドックスな撮影モードのほか、EXRモードやアドバンストモード、シーンポジション、ぐるっとパノラマ360などの独自の撮影モードが選べる。EXRモードでは、カメラが撮影シーンを自動的に認識し、シーンに応じて解像感やノイズ、ダイナミックレンジの状態を最適化してくれる。

またアドバンストモードでは、8種類の特殊効果を加えるアドバンストフィルターや、連写と画像合成によってボケを作り出す「ぼかしコントロール」、同じく連写と画像合成によって手ブレやノイズを低減する「連写重ね撮り」、2カットを重ねて記録する多重露出などの機能が利用できる。

「トイカメラ」や「ミニチュア」「ポップカラー」などのフィルター機能を選択できる

「ぼかしコントロール」では、シャッターを押すと最大3コマの連写が行われ、画像合成によって背景がボケた写真が生成される

連写は最高11コマ/秒(最大記録枚数5枚)に、動画は60コマ/秒のフルHD(1,920×1,080ドット)記録にそれぞれ対応する。そのほか、5つの発色傾向を選べるフィルムシミュレーション機能や、最短1cmのスーパーマクロ、露出や発色のオートブラケティング機能、電子水準器などの機能を搭載。操作面では、主要な撮影設定を素早く切り替えられる「Q(クイックメニュー)」ボタンが使いやすい。

背面の「Fn」ボタンには、感度やホワイトバランスなど自分にとって使用頻度の高い機能を割り当てられる

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