ソニーは4日、VAIOモバイルノートのフラグシップ「VAIO Z」シリーズの2012年夏モデルを発表した。超薄型・軽量ボディによる抜群のモビリティ性や、GPUも妥協しないPower Media Dock、大枠のデザインなどを従来機から引き継ぎ、さらにCPUを通常電圧版Ivy Bridge(最大でクアッドコアまで搭載可)に刷新するなどし、パフォーマンスを進化させた。発売日は6月9日。店頭モデルの予想価格は約17万円。直販CTOのオーナーメードモデルも同時発売。ほか本機では、VAIO誕生15周年を記念した特別モデルも用意する。
超薄型・軽量のハイブリッドカーボンボディと、高いパフォーマンスの両立というコンセプトに基づき、大枠のデザインは従来機から継承している。プロセッサは最新アーキテクチャ"Ivy Bridge"がベースの第3世代Intel Coreへと刷新し、性能に優れる通常電圧版のIntel Coreを採用、かつ最大でクアッドコアのCore i7の搭載も実現している。外付けグラフィックスチップや光学ドライブなどを備える光ファイバ・インタフェース接続の「Power Media Dock」も継承し、こちらの搭載GPUもAMD Radeon HD 7670Mへと改めグラフィックス性能向上を図っている。
ほか、IntelのRapid Start Technology(RST)がベースのソニー独自技術「Rapid Wake+Eco」を搭載。これは、システムの高速起動と低消費電力を実現するソリューションで、本機の液晶を閉じると、データを保持したままの省電力スリープに入り、かつそのスリープ状態はバッテリのみで数週間から数カ月単位で長期間維持でき、そのまま液晶を開けば即座に高速再開することができるというもの。これを利用することで、従来のPCのように、シャットダウン→再起動するのではなく、液晶開閉で即再開できるので、スマートフォンやタブレットのような感覚でPCを利用できるようになる。
ラインナップは店頭モデルの「SVZ13119FJB」と、直販CTOのオーナーメードモデルの「SZV1311AJ」。
うち店頭モデル「SVZ13119FJB」の主な仕様は、ディスプレイが13.1型WXGA++(1,600×900ドット)で低反射コートのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i5-3210M(2.50GHz/Turbo時3.10GHz)、チップセットがMobile Intel HM77 Express、メモリが4GB(2GB×2/専用モジュール)、ストレージが128GB SSD(SATA6Gbps 64GB SSD×2基 RAID 0)、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。
インタフェースはWiMAX、IEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 3.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1(3D対応)、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD共用)、ステレオミニジャック、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW330×D210×H16.65mm/約1.17kg。バッテリ駆動時間は約9.5時間(JEITA測定法Ver1.0)。本体カラーはブラック。Power Media Dockは別売り。
オーナーメードモデルでは、CPUをより上位(Core i7-3612QM/クアッドコア)にカスタマイズしたり、メモリ容量の増減や、最大で高速第3世代SSD RAID 512GBへのストレージ強化、ディスプレイを13.1型フルHD(1,920×1,080ドット)へと変更、LTEのWWAN搭載などのCTOメニューを選択することができる。選べるカラーバリエーションは店頭モデルのブラックのほか、シルバー、ゴールド、カーボンブラック。最小構成時の価格は129,800円から。
VAIO誕生15周年記念の特別なVAIO Zも
あわせてオーナーメード限定で、VAIO PCが誕生から15周年を迎えたことを記念した、VAIO Zの「VAIO 15th Anniversary Collector's Edition」と銘打った特別モデルも用意する。VAIO Zで特徴的なカーボン素材をさらに印象付ける、カーボンのヘアラインが美しい、グロッシープレミアムカーボンブラックの本体カラーを天板だけでなく底面にも採用し、ヒンジ部分もブラックメタリックに変更、さらにヒンジには「15th ANNVIERSARY COLLECTR'S EDITION MADE IN AZUMINO, JAPAN」の刻印もあしらう。