撮影モードでは、シーン認識数が同じ人物でも背景が青空か、明るいか、逆光か、などを判別することでこだわりオートだけでも従来から26シーン増えた58シーンになった。基本的には多くのケースでオートモードだけで撮影ができる。シーンが認識されると画面左上に見える撮影モードアイコンが変化するので、マクロや夜景など、撮りたいモードに合っているかを確認できる。ただし、暗めの夜景撮影ではなかなかモードが合わないようだ。ピント位置を意識した撮影では、プログラムAEモード「P」が利用できるので、露出補正や狙った場所へのピント合わせなどももちろん可能だ。

撮影モードは23種類用意されている

手ブレ補正機能を搭載しているのはもちろんだが、IXY 1ではシーンに応じて手ぶれ補正機能を切り替える「マルチシーンIS」を搭載している。静止画での撮影に働く「静止画IS」はもちろん、コンパクトカメラながら高倍率ズームモデルということもあり、流し撮り時に垂直方向のみの手ぶれを抑える「流し撮りIS」やマクロ撮影時に角度ブレだけでなくカメラが上下左右に動いてしまうシフトブレも抑制する「ハイブリッドIS」、望遠撮影時に働く「パワードIS」のほか、三脚使用時には自動的にISを停止する機能も持つ。もちろん動画撮影時に働く「ダイナミックIS」も備えている。

また、個人認証機能も搭載し、最大12人の人物を登録できる。また、今回テストはできなかったが、子どもの寝顔を認識すると、ストロボを使わずにシャッター音を消してシャッターを3枚切り、画像を合成することでノイズを低減する機能も備えている。まだ生まれたばかりの赤ちゃんを撮影するときには、ストロボを使わないように気をつかうものだ。こうした機能は多くのカメラに搭載を望みたいところだ。

撮像素子には主流になりつつある裏面照射CMOSセンサーを採用し、センサーサイズは1/2.3型で画素数は有効約1,010万画素。画質については、ISO1600やISO3200になると被写体の輪郭がにじんだようになる。ただし、等倍で見るとノイズ処理の形跡が見えていても、PCの24型のフルHDディスプレイにいっぱいに表示してもそれほど気にならないレベルといえるだ。

ISO感度による画質の比較。写真の黄色い部分を実寸で切り出した

ISO100

ISO200

ISO400

ISO800

ISO1600

ISO3200