ストリーミング映像をスムーズに転送する「TVモード」

AtermWR9500Nは「TVモード」というユニークな機能も持っている。ストリーミング映像を安定して転送するモードで、ハイビジョンのストリーミング映像を無線LAN環境で視聴する場合でも、コマ落ちや音とびが極力発生しないように帯域を調整する。

「AtermWR9500N(HPモデル)イーサーネットコンバータセット」なら、あらかじめ子機モードに設定されたイーサネットコンバータでTVモードが有効になっているので、イーサネットコンバータと液晶テレビなどを接続するだけでよい。液晶テレビで「ひかりTV」や「アクトビラ」といったストリーミング配信サービスを視聴するとき、TVモードが有効なら安定した再生が可能だ。

AtermWR9500NのTVモードを、ソニーの液晶テレビ「ブラビア」(KDL-32EX720)で検証。テレビ側で用意されたネットチャンネルをはじめ、いろいろなストリーミング配信サービスで視聴してみたが、HD映像でスムーズに再生できた

これぞフラッグシップの無線LANルータ

最後になってしまったが、外観についても簡単に触れておこう。本体サイズが約W35×D111×H152mmと、比較的コンパクトな設計だ。しかも、アンテナを内蔵しているため、本体サイズ以上に小さく見える。アンテナを外部に出している無線LANルータと比べて、AtermWR9500Nはスッキリしたボディが印象的だ。また、ハイパーロングレンジ仕様で通信範囲が広いため、小型でかさばらない本体と合わせて、設置場所に悩むこともないだろう。

以上、AtermWR9500Nの特徴的な機能を紹介してきた。簡易NASやUSBカメラといったUSBポートを利用した多彩な機能に加えて、TVモードやインターネット経由のリモートアクセス関連など、足りない機能を探すのが難しいほどの充実ぶりだ。前回お伝えしたように、高速な無線LAN環境、きめ細かく設定できるセキュリティ関連など、これぞフラッグシップの1台である。無線LANルータに高速さを求める人も、多機能さを求める人も、ぜひ候補に入れておきたい。無線LANルータの買い替えにもぴったりだろう。