iPhone 4Sが発売を迎えた14日朝、アップル新製品の発売初日ではもはや恒例のアップルストア銀座の行列はなんと800人を超えた。今回から新たにauがiPhoneの取り扱いを開始したこと、また製品発表の直後にスティーブ・ジョブズ前CEOが死去したことなどからこれまで以上の注目を集めていたiPhone 4Sの発売だったが、この行列の人数にもその人気があらわれたといえそうだ。

この日のアップルストア銀座では、予約などなしにソフトバンクモバイル・auのどちらのiPhone 4Sも購入することができるとあって、アップルストアでの購入にこだわりのあるユーザーだけでなく、予約はできなかったが早く新製品を手に入れたいというユーザーも集まった。さらに報道陣の数も筆者が知る限り最多で、店舗前の混雑はかなりのものだった。

店舗前には報道陣がいっぱい

行列は果てしなく続く。これは銀座二丁目の交差点のあたりだが、これでもまだ半分くらいの位置

行列の先頭の男性は3日前(11日)から並んでいたそうで、「最初は誰もいなくて寂しかった」とのこと。とはいえ並ぶ人達はどんどん増えていき、14日早朝の時点では約400人が並んでいたという。その後も行列は延びる一方で、最長時は約800人、行列の長さは京橋近くまで約400mほどに及んでいた。

いつもより早い午前8時の開店とともに、行列の先頭がハイタッチと拍手に迎えられ、店内へ誘導されていく。そして新製品を受け取った購入客が出てくる……と思いきや、ここで動きが止まった。30分、1時間……と経過しても購入者が出てこないのだ。実はこの時点でソフトバンクモバイルのシステムトラブルが発生しており、手続きに非常に時間がかかっていたのだという。けっきょく、購入者がストアから出てきはじめたのは9時30分を過ぎたころ。行列の先頭にいた男性は、さっそくテレビカメラに取り囲まれていた。

購入客は数人ずつ、店舗内へ誘導されていく。スタッフとハイタッチしながら

列の先頭に並んでいた男性。購入したのはauのブラックとのこと

店舗から出た直後から質問攻めにあっていた

筆者が同店をあとにした午前10時前後の時点では、まだ行列が銀座一丁目の交差点を超えて続いていた。その後システムトラブルが解決して順調になったとはいえ、まだまだ行列は続いているようで、引き続き混乱なくスムーズに購入できることを祈るばかりだ。

午前10時前後の行列の末尾。この時点ではまだシステムトラブルの影響から手続きがスムーズに行えていなかったため、行列はあまり短くなっていなかったようだ

店舗の前には、スティーブ・ジョブズ前CEOへの追悼の花束などが。ジョブズ氏存命中に発表された最後の新製品ということになるだけに、成功を祈りたい