メモリ増設で64ビットOSの能力を解放
まずはWindows エクスペリエンス インデックスをチェックしてみよう。プロセッサのスコアは店頭販売向けVAIO Z(Core i5-2410M)の「6.9」に対し最強VAIO Z(Core i7-2620M)は「7.1」で、あまり差がみられなかった。また、グラフィックスおよびゲーム用グラフィックスは同じハードウェアなので、差が生じなかった。プライマリ ハードディスクについては最強VAIO Zが最高スコアの「7.9」に到達。店頭販売モデルも「6.8」と高いスコアとなった。
もっとも差が生じたのがメモりの項目。8GBを搭載した最強VAIO Zが「7.5」で、4GBメモリとなる店頭販売モデルは「5.9」とあからさまに差がついている。ともに64ビットOSとなっており、メモリ容量の差が性能の違いにつながったといえる。なお、VAIO ZはSO-DIMMでメモりが搭載されるのではなく、マザーボードにモジュールが貼り付けられるかたちで提供される。「あとから自分でメモリを増設」というのが困難なので、カスタマイズの際はメモリ容量はじっくり考慮したい。
■最強VAIO Zのスコア | |
プロセッサ | 7.1 |
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メモリ | 7.5 |
グラフィックス | 6.8 |
ゲーム用グラフィックス | 6.8 |
プライマリ ハードディスク | 7.9 |
■店頭販売向けVAIO Zのスコア | |
プロセッサ | 6.9 |
---|---|
メモリ | 5.9 |
グラフィックス | 6.8 |
ゲーム用グラフィックス | 6.8 |
プライマリ ハードディスク | 6.8 |
表は上が最強VAIO Z、下が店頭販売向けVAIO ZのWindows エクスペリエンス インデックスのスコア。もっとも差が生じたのがメモりのスコアとなった。ともにPower Media Dockを接続した状態で計測したが、拡張ユニットをはずした場合、グラフィックスで「5.9」、ゲーム用グラフィックスで「6.3」となる
3DレンダリングでCPU性能を比較
続いて3DレンダリングによりCPU性能を計測できる「CINEBENCH 11.5」のスコアを比較した。結果、Core i7-2620Mを搭載した最強VAIO Zが「3.09」、Core i5-2410Mを搭載した店頭販売向けVAIO Zが「2.55」となった(ともにPower Media Dockを接続して計測)。双方のCPUとも2コア/4スレッド対応なので、スレッド処理数による差は生じない。一方、定格クロックとターボ・ブースト時の最大クロックは、Core i7-2620Mが約1.17倍上回る。スコアも約1.21倍上回っており、クロック周波数の差がダイレクトに影響したといえる。
Core i7-2620M搭載VAIO Z(定格2.70GHz、最大3.40GHz) | 3.09pts |
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Core i5-2410M搭載VAIO Z(定格2.30GHz、最大2.90GHz) | 2.55pts |