ここ最近、iPadやAndroidタブレットが人気だが、製品としてはまだまだ発展途上にある。ふだんPCで利用しているアプリやサービスが使えないなどの理由で、「タブレット端末を買ったけれど、結局ふだん持ち歩いているのはノートPCの方」という人も少なくないはず。こうしたタブレット端末がPCを置き換える存在になるには、もう少し時間がかかりそうだ。

しかし、タッチ操作中心のタブレット端末は、Webサイトや端末内に保存したファイルの閲覧には最適。本体が軽いものが多いので、出先でWebや動画、音楽などのコンテンツを楽しむのにも向いている。「タブレット端末とPCの長所を併せ持った端末があればいいのに」と思っている人も多いのでは?

NECが発表した「LaVie Touch LT550/FS」は、まさにそうした思いを抱いている人に向けた端末だと言えるだろう。製品は、スレート型タッチ端末の本体とマルチステーション、ワイヤレスマウス、ワイヤレスキーボードで構成されており、「タッチスタイル」と据え置き型の「PCスタイル」の2ウェイで使用できる。また、OSにWindows 7 Home Premiumを採用しているため、使い慣れたWindowsアプリをそのまま動かすことが可能。さらにマルチステーションにはDVDスーパーマルチドライブが搭載されているので、本体をドッキングさせればデスクトップPCと同じように使うことができる。

添付のマルチステーションに本体をセットした(PCスタイルにした)ところ。ディスプレイに傾斜がつくようになっているため、机の上に設置した場合も無理に身をかがめなくても画面を見ることができる

タッチスタイルで操作しているところ。iPadなどのタブレット端末とほぼ同じサイズ、重さなので、軽快に使用することができる

気になる本体サイズは幅が263mmで、奥行きが183mm、厚みが15.8mmとなっており、初代iPadより若干幅が広い程度。重さは約729gと軽く、3G対応の初代iPadとほぼ同じ重さだ。ただし、実際に持った感じは重心バランスや素材の違いのせいか、LaVie Touchの方が少し軽く感じた。いずれにしてもサイズ的には9~10型液晶を採用したiPadやAndroidタブレットと互角と言える。バッテリ駆動時間も最大約10時間と十分。しかも一部のタブレット端末とは異なりバッテリの交換が可能だ。

LaVie Touch(左)と初代iPad(右)。本体の幅(写真では縦の長さ)がiPadより少し広いが、それ以外はほぼ同じサイズ

LaVie Touch(下)と初代iPad(上)。iPadはエッジに傾斜がついているためかなり薄く見えるが、本体の厚み自体は2mm程度の差しかない