メタリックな外観が印象的なリモコン「Apple Remote」が標準装備されなくなったのは、2008年2月発売のMacBookから。以降、Apple Remoteでの利用を前提としていたメディアプレイヤー「Front Row」は、いずれ消え去ると噂されていた。Snow Leopardでは辛うじて残ったが、ついにLionで姿を消した。

/System/Library/CoreServicesディレクトリから「Front Row.app」が消えている

Front Rowが収録されなかった理由だが、同じくApple Remoteで操作するApple TVの投入と、「AirPlay」によるiOSデバイスとの連携が充実したためと推測される。OS Xにおいてはさほど注目されることのないアプリケーションだったが、シンプルな操作性やフルスクリーンでの動作など、Lionの特徴を先取りしていたようにも受け取れる。

そのFront Row、実はLionでも動作する。Front Row本体(/System/Library/CoreServices/Front Row.app)のほかに、Snow LeopardにはあったがLionからは取り去られた/System/Library/PrivateFrameworks以下にあるフレームワーク(iPhotoAccess.framework、BackRow.framework)、そしてFront Row起動用のシステムファイル(/System/Library/LaunchAgents/com.apple.RemoteUI.plist)をコピーし、システムを再起動すればOK。Snow Leopardが手元にある場合には、試してみてはいかがだろう。

Snow Leopardから本体とフレームワークをコピーすれば、Lionでも起動できる