インテルは10日、都内で記者発表会を開催し、WiMAX内蔵パソコンの認知度向上を狙ったキャンペーン「いつでもどこでもパソコンプロジェクト」の実施を発表した。11月中旬から1カ月間程の期間、Webサイトや雑誌への露出、体験型イベントなど、様々なアプローチでモバイルWiMAXの魅力をアピールして行く。

都内で記者会見を開催。左からインテルマーケティング本部本部長の山本専氏、インテル取締役副社長の宗像義恵氏、UQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏

同キャンペーンでは、「WiMAX内蔵パソコンなら、いつでもどこでもパソコンでブロードバンド体験」をテーマに、例えばビジネスマンが起床してから就寝するまでを想定し、通勤時には列車の交通広告や駅のデジタル・サイネージにおけるメッセージ訴求、昼食時・移動時にはショーウィンドウやランチボックスを利用したWiMAX認知度向上のプログラム、そして余暇の週末には都内会場での体験型イベントを実施するなど、生活スタイルに沿った形で集中的に活動展開する予定となっている。

写真は「ランチボックス」を利用した広告。有楽町、丸の内、新宿の昼の弁当店舗で、このランチボックスに入った弁当(中身は弁当店による)を見かけることになる予定。右写真は発表会場で配られたサンプル。ノートパソコンを模しており、「開けてすぐ食べれる弁当の様に、開けてすぐ使えるWiMAX」がメッセージ

週末の体験型イベントでは、2010年11月19日(金)~21日(日)にはJR有楽町駅の駅前広場で、2010年11月26日(金)~28日(日)にはJR新宿駅東口の新宿ステーションスクエアで、それぞれ来場者参加型の催しや製品展示、タッチ&トライコーナーなども設けたイベント実施が予定されている。特に11月19日の有楽町でのイベントには、インテル取締役副社長の宗像義恵氏のほか、ゲストにUQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏、フリーアナウンサーの久保純子さんを招いたトークショーも行われる予定だ。

11月19日には久保純子さんを招いたトークショーも行われる

WiMAXはサービス開始から既に1年以上が経過し、UQコミュニケーションズの国内サービスエリアの順調な拡充や、パソコン環境でも余裕のある高速な通信速度、国際共通規格であることによる海外利用の利便性などにより、ノートパソコンにおけるWiMAX内蔵パソコンのシェアは大きく成長した。今後も、通信速度をさらに向上させる「WiMAX 2」(IEEE802.16m)の立ち上げなどが控えている。

WiMAX内蔵パソコンは順調に機種を増やしている

ワールドワイドでも引き続き利用者が拡大中

インテルのWiMAXモジュールのロードマップ

モバイルWiMAXのロードマップ。2012年~に「WiMAX 2」が登場予定

「WiMAX 2」の特徴。転送速度はさらに向上する

今年のCEATECでは300Mbpsの公開デモも行われた

しかしながら、発表会でゲスト登壇したUQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏が「過去、WiMAX内蔵パソコンにおける、WiMAXサービスの利用率は8%ほどで、11月にスタートした"WiMAX PCバリューセット"の提供で、現在は16%ほどまで伸びた。これを30%に、行く行くは50%、100%近くと伸ばして行きたい」と話すなど、WiMAX内蔵パソコンを所有するユーザーが、実際にWiMAXサービスを利用する割合は、現状では期待ほど高くなかったようだ。そのため、WiMAXの認知度を高め、ユーザーがWiMAXのメリットに"気付く"きっかけとなり、上記の利用率向上にも寄与する今回のキャンペーンには、インテル、UQともに大きく力を注いでいるとされていた。