ひと目見て一番に思うことは「薄い!」であり、持って一番に感じることは「軽い!」であるという、超薄型軽量マシンが「dynabook RX3」だ。試用したSSD搭載モデルの重量は、約1.25kg。前世代となる「dynabook SS RX2」が1kgを切っていたことを考えるとインパクトは薄いが、ディスプレイサイズも12.1型から13.3型へと一回り大きくなっている。このサイズで光学ドライブを搭載する2スピンドル機としては、2010年6月の発表時点で世界最軽量だという。
まず、ディスプレイを開かずに持ってみた感覚としては、サイズ・重量ともにファイルケース程度にしか感じられない。会議室に行く時、資料とPCバッグを別に持つのではなく、資料と重ねて小脇に抱えるのが似合いそうな感じだ。
もちろん、これほどの薄さともなれば質実剛健という質感にはならない。ディスプレイ面などは非常に薄く、端の部分を持って動かすような横着な使い方をするとたわみが見える。全体的に華奢な印象であるのは確かなのだが、実は十分な耐久性を持っている。荷重のかかるパームレスト部分やHDDカバーに、真空鋳造を用いたハニカムリブ構造を採用することで、斜め方向にかかる力などにも強度を確保しているのだという。また、100kgf面加圧、76cm落下、30cc防滴テストをクリアしているということだから、日常的な利用にはほぼ問題ないだろう。振動や衝撃を検知してHDDを守る「東芝HDDプロテクション」も搭載している。
軽さを実現している1つの要素であるSSDは、きびきびとした操作感も実現してくれている。電源スイッチを投入するとほとんど待ち時間なくWindowsのロゴが表示され、数十秒で操作可能な状態になる。終了動作も素早く、移動先でさっと仕事を始めたり終了したりしたいビジネスモバイラーの強い味方になってくれそうだ。
トップカバーやパームレスト部分は、ヘアライン加工が施されたマットな質感だ。ディスプレイもノングレアで、全体的に渋めの印象でまとめられている。光沢があるのはキートップとタッチパッドのクリックボタンくらいだ。ディスプレイは省電力LEDバックライト液晶。最近の光沢タイプのディスプレイを見慣れた目からすると若干暗く感じられるかもしれないが、長時間の作業では疲れづらい。ビジネスユーザーにとっては特に嬉しい仕様だろう。男性が持っても、女性が持っても違和感のない雰囲気に仕上がっている。