音と映像と通信のプロフェッショナル展として、国内外のトップレベルの放送機器、映像機器、音響機器、周辺アプリケーションやソリューションが一堂に会する国際展示会「Inter BEE 2009(第45回 国際放送機器展) 」。同展示会が、11月18日から20日までの3日間にわたり幕張メッセにて開催された。本レポートでは、多種多様な出展企業の中から、プロオーディオ部門で気になった、新製品や話題の商品をピックアップしてレポートしていこう。
ヤマハ/スタインバーグブース
ヤマハでは、コンソール、ミキサー、スピーカー、各種コンバータなどの同社最新の設備音響製品などと共に、スタインバーグブランドのDAWソフトウェアやオーディオインタフェースを展示。なかでも、本年末の発売予定となっている高精度シンクロナイザー「NUENDO SyncStation」は、NUENDOとの組み合わせにより本格的ポストプロダクションにも対応することで来場社からも非常に高い注目を集めていた。また、フラッグシップ音楽制作ソフトウェア「Cubase 5」とDSP内蔵FireWireオーディオインタフェース「MR816 CSX」をバンドルした「Cubase Producer Pack」を実際にアルバムレコーディングに利用したという新鋭アーティスト「CHIHIRO」のアルバム素材を用いたデモンストレーションを展開。その音質とワークフローの優位性についてアピールが行われていた。
高精度シンクロナイザー「NUENDO SyncStation」(左)、音楽制作ソフトウェア「Cubase 5」とDSP内蔵FireWireオーディオインタフェース「MR816 CSX」をバンドルした「Cubase Producer Pack」(中央)、新鋭アーティスト「CHIHIRO」のアルバム(右) |
ティアック/タスカムブース
ティアックは、参考出品の最新レコーダーをはじめ、パーソナルオーディオミキサー&オーディオインタフェースなど、個人から業務用途に至るまでの幅広いシーンをカバーする豊富な製品を展示。近日発売となる「HS-P82」は、コンパクトなボディーに8基の高音質マイクプリアンプや、XLR入力を搭載し、24ビット/96kHzの8トラックの録音が可能なポータブルマルチトラックフィールドレコーダー。堅牢かつ軽量なアルミニウムボディーやカラータッチスクリーン、記録メディアとしてCFカードを採用することで、より高い信頼性実現したとのこと。さらに、そのラックマウントバージョンともいえるサラウンド対応の8チャンネルオーディオレコーダー/プレイヤー「HS-8」や、2チャンネルオーディオレコーダー/プレイヤー「HS-2」なども参考出品として展示された。
ポータブルマルチトラックフィールドレコーダー「HS-P82」(左)、サラウンド対応の8チャンネルオーディオレコーダー/プレイヤー「HS-8」と2チャンネルオーディオレコーダー/プレイヤー「HS-2」(右) |
シンタックスジャパン/エムアイセブンブース
安定したオーディオドライバで業界からも厚い信頼が寄せられているRME社製品を取り扱うシンタックスジャパンは、同ブランド最新のMADI対応AD/DAコンバータ「M-32 AD」、「M-32 DA」を展示。32チャンネル分のアナログ信号をMADIへと双方向に変換可能なため、長距離伝送が必要とされるライブステージや放送設備などの各種現場での活躍も期待される製品だ。また、同ブース内では、話題の高性能USBオーディオインタフェース「Fireface UC」やTLAudioの「FAT TRACK」、先日発売開始されたばかりのUSBコントローラー「Novation Launchpad」などの製品についても、実際のサウンドやオペレーションを体感することが可能であった。
その他のブース
日本エレクトロ・ハーモニックスブース |
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日本エレクトロ・ハーモニックスは、先進的なワンウィンドウユーザーインタフェースにより、レコーディングからマスタリングまでの効率的作業を実現した米PreSonus社のDAWソフトウェア「Studio One」(年内発売予定)や、フレキシブルで強力な16chライブ&レコーディング・デジタルミキサー「StudioLive 16.4.2」などを中心に、各種オーディオインタフェースやミキサー、ユニークなエフェクト製品などを展示した |