「ケータイWi-Fi」対応を5機種取り揃えたソフトバンク

ソフトバンクは会見に登壇した代表取締役兼CEO、孫正義氏が開口一番に「『Wi-Fi=ケータイ』『ケータイ=Wi-Fi』、このような方程式を全ての商品に実現させていきたい」と宣言したとおり、ハイエンドモデル5機種が新サービスの「ケータイWi-Fi」に対応した。「AQUOS SHOT 940SH」「AQUOSケータイ FULLTOUCH 941SH」「940N」「VIERAケータイ 941P」「AQUOSケータイ 943SH」がそれだ。高機能カメラ、フルタッチ、薄型、Wオープン、映像と、5機種の売りも明快だ。今まで、どこかドコモ端末の"お下がり"に見えていたNECやパナソニック モバイルコミュニケーションズの端末も、ケータイWi-Fiに対応したことで、ソフトバンクらしさが出てきたような気がする。

「ケータイWi-Fi」対応は一挙に5機種投入

13.9mmと薄型の「940N」にもWi-Fiを内蔵

同社がWi-Fiに注力する理由は、トラフィックの混雑解消だ。夏には新たに1.5GHzでサービスを始めるが、導入後すぐにトラフィックに余裕が出るわけではない。「iPhoneを見ても5割ぐらいの方が、自宅のWi-Fiにつないでいる」(孫氏)というように、iPhoneの経験を活かし、より高速で快適な環境を使わせることで、そちらにデータを分散させようというわけだ。

ただし、結果として通信料収入が落ちないよう、「Wi-Fiバリューパック」にはある仕掛けがほどこされている。このプランは、月額490円の基本使用料と、4,410円の専用パケット定額制が組み合わさったもの。2010年12月31日までの契約で、基本使用料は無料になるが、パケット代は利用量に関わらず、必ず4,410円かかってしまう。月々の使用量の差が激しいユーザーは、金額的負担が大きいと感じそうだ。孫氏は「iPhoneでは9割が天井。だとすると2段階制の定額は有名無実」と語るが、それなら逆に、2段階制のままにしておけば事業者とユーザーの双方が得をするプランになったはず。結果として、1割のユーザーや、未加入のユーザーの敷居が高くなっており、普及の足かせになる可能性もある。そもそもケータイWi-Fiは、夏に発表した「ケータイ無線LAN」を改定したもの。投入が遅れた上に、料金的な縛りを設ける姿勢は不誠実だと受け止められても仕方がないだろう。Wi-Fi専用コンテンツを充実させるという発想は面白いだけに、料金もぜひパケット定額制と切り離してほしかった。

ケータイWi-Fi専用のコンテンツも展開する

一方で、ケータイWi-Fi非対応のローエンド端末を拡大したことも、冬春商戦のポイントだ。同社では「830P」「831P」などの"格安"な端末が大ヒットしているが、この流れを強化。カラーバリエーションなどを大幅に増やした「COLOR LIFE 840P」と「Jelly Beans 840SH」をラインナップした。840Pは15色、840SHは7色で、スペックは低いが価格もほぼ0円に近くなると予想される。ブランド化し、より手に取りやすくなったことで、この2機種も販売台数を伸ばしそうだ。

15色展開で低価格展開の武器になりそうな「COLOR LIFE 840P」

全体のラインナップを見渡すとカラーバリエーションが豊富なことが分かる

このほか、ドコモの「T-01A」とベースが同じ東芝の「dynapocket X02T」や、サムスンエレクトロニクスの「X01SC」を投入。iPhoneとのセット販売で売れ行き好調な「PhotoVision」にも新型が登場する。そのほか、データ端末なども含め、ラインナップは全22機種。サービスの料金設定などに疑問はあるが、端末の品揃えや完成度の高さでは、他社に見劣りしない。春に投入すると宣言したAndroid端末も、非常に気になる存在だ。

Android端末を春ごろ投入すると予告した

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