カシオ計算機「EXILIM ZOOM EX-Z450」は、光学4倍ズームを備えた薄型デジカメだ。従来機「EXILIM ZOOM EX-Z400」の基本装備を継承しつつ、人物以外の被写体でも、ピント合わせの位置をカメラが自動で決める「さがしてフォーカス」機能を新搭載した。このEX-Z450の機能と操作性、画質をレビューしよう。発表時の推定市場価格は3万7,000円前後。現在の市場価格はマイコミジャーナル価格情報をご覧いただきたい。

「EXILIM ZOOM EX-Z450」

機能を満載しつつもボディはシンプル

カシオのデジカメの中でも、オーソドックスな薄型デザインを採用し、機能や装備の面でも最もスタンダードな存在といえるのが、型番に「Z」の文字を含む「EXILIM ZOOM」シリーズだ。そのZの最新にして最上位のモデルがEX-Z450である。

ボディは曲面を多用したフルメタル外装で、レンズには35mm判換算で28~112mm相当の光学4倍ズームを搭載する。カラーバリエーションは上の写真のゴールドのほか、シルバー/ブラウン/ピンク/レッドの計5色が用意される。ボディの厚さは21.4mm、本体重量は約130gで、最近の光学4倍ズーム機としては標準的な大きさといえる。ちなみに、携帯性やスタイリングをより重視するユーザー向けには、ズーム倍率を3倍に抑え、いっそうの薄型軽量ボディを実現した「EXILIM ZOOM EX-Z90」が本機と同時発表されている。

前面から両側面にかけて、ゆるやかなカーブを描くフルメタルボディ

上部左側には「風景メイクアップ」&「人物メイクアップ」用のボタンを装備

EX-Z450の基本デザインと操作性、レンズ、CCDなどの主要な装備は、2009年1月に発売したEX-Z400から継承したものだ。この2台のスペック上の違いは少なく、外観から受ける印象も大きく変わらない。厳密には、ボディ前面の形状やストロボ部のデザインなどが変更され、奥行きは1.6mm薄く、重量は1g軽くなった。

撮影メニューでは、連写やセルフタイマー、オートシャッターなどを設定できる

液晶設定メニューでは、液晶の明るさを自動または手動で調整できる

電源ボタンを押すと沈胴式のレンズがせり出し、約1.8秒で素早く起動する。シャッターボタンは表面積の広い円形で押しやすく、それとは別に動画専用の撮影ボタンも背面に装備する。液晶は3型の大画面で、屋外での視認性は高い。初期設定では周囲の明るさに応じて、液晶輝度が自動調整されるようになっている。

機能満載ながら、それを感じさせないスマートなデザインと操作系だ

CIPA準拠で約550枚の長寿命を誇る大容量のバッテリーを採用する

液晶の右側にある撮影/再生のダイレクトボタンでは、撮影/再生のモード変更ができ、このボタンに起動/終了の操作を加えることも可能だ。また、背面右下のBSボタンでは、オートモードや、シーンの自動選択が働くオートベストショットなど計39の撮影モードを選べる。露出のマニュアル設定はできないものの、非常に多彩なモードと機能を備え、それらをシンプルな操作インタフェースにまとめていることは、最近のEXILIMに共通した特長といっていい。……つづきを読む