もうひとつの進化のポイントは、EXILIMシリーズが最近力を注いでいる「ダイナミックフォト」機能の使い勝手を高めたこと。ダイナミックフォトとは、動きのある被写体を1~4秒間で撮影し、その被写体を切り抜いて他の静止画とカメラ内で合成し、画面の一部分が動く動画ファイルに変換する機能だ。

ダイナミックフォト作成のおおまかな流れは、(1)動きのある被写体を撮影し、動くキャラクターとして保存、(2)背景となる静止画の呼び出し、(3)キャラクターと背景画像の合成、(4)合成したデータを動画ファイルに変換、となる。

動くキャラクターを撮影・作成するには、まずベストショット内の「ダイナミックフォト」を選ぶ

続いてSETボタンを押して、キャラクター種(撮影の秒数)と撮影方法を選択する。ここで、従来機とは異なり「1回撮り」を選べるようになった

このうち(1)のキャラクターの作成は、まず動く被写体を撮り、その後に被写体がない背景のみの状態で撮影する、という少々やっかいな手順がこれまでは必要だった。EX-Z450では、この背景撮影の手間を省き、1回の撮影で自動的に背景からキャラクターを切り抜くことが可能になった(背景が平面で単一色の場合)。また2009年7月に発売した「EXILIM Hi-ZOOM EX-H10」と同じく、手順(3)の合成の際に、動くキャラクターの拡大・縮小が可能になり、手順(4)の動画変換はカメラ内で行えるようになった。

単色の背景に動く被写体を置いて撮影。すると自動的に連写が行われる

キャラクターの背景が自動で切り抜かれて保存される。この後、このキャラクター素材を他の静止画と合成する

動画
完成したダイナミックフォトの作例1。背景には、PC上で作成した静止画を利用した
完成したダイナミックフォトの作例2。背景には、他のカメラの撮影画像を利用した
完成したダイナミックフォトの作例3。背景には、EX-Z450の撮影画像を利用した

付属CDには、約250種類のサンプル素材が入っている

キャラクター作成を面倒だと感じるユーザー向けには、内蔵メモリー内に8種類、付属CD内に約250種類の合成用素材があらかじめ用意されている。さらに、他のカメラの撮影画像やパソコン上で作成した画像を、背景素材としてカメラに転送するためのソフト「Photo Transport」や、作成したダイナミックフォトを携帯電話などで楽しむためのソフト「Dynamic Photo Manager」が標準付属する。……つづきを読む