EX-Z450が従来機から進化したポイントは、「さがしてフォーカス」(インテリジェントAF)と呼ばれる、AFエリア(測距点)の自動選択機能を搭載したこと。これは、撮りたいシーンにレンズを向けるだけで、構図に含まれるメインの被写体をカメラが自動で判断し、そこにピントと露出を合わせる機能だ。

使い方は、まずAFエリアの設定を「インテリジェントAF」にセットする。すると、シャッターを半押ししない状態でも、常に自動的に選ばれたAFエリアが液晶画面上に白い枠で表示され、そのAFエリアの数と位置は、構図や被写体の変化に応じてリアルタイムで調整される。そして、シャッターボタンを半押しすると測距がスタートし、合焦すると白枠が緑色に変化する。その状態で撮影すれば、撮りたい被写体が画面内のどこにあっても、しっかりとピントを合わせられる、というわけだ。

「インテリジェントAF」の設定画面

従来通りのマルチAFでは、9点のAFエリアから自動で選ばれる

これまでのEXILIMでも、このインテリジェントAFに近い機能として、測距点が9点から自動で選ばれる「マルチAF」というものがあった。インテリジェントAFとマルチAFの大きな違いは、測距点の数を細分化したことと、選択した被写体に対してピントだけでなく露出も最適化されること。また、従来のマルチAFは顔検出機能と併用することはできなかったが、インテリジェントAFの場合は、構図内に人物が含まれるケースでは顔検出が作動する。

インテリジェントAFの場合は、より細かく分かれたAFエリアから自動で選ばれる。このカットでは、手前にあるトラの置物にピントが合った

トラの置物はそのままで、後ろの被写体を差し替えたら、後ろにピントが合った。インテリジェントAFでは、距離情報だけでなく、被写体の色や形を総合的に判断してAFエリアが決められるようだ

同じくインテリジェントAFを使用。この構図では、7つのAFエリアが表示され、トラの置物と赤いオモチャにピントが合った

さまざまなシーンでインテリジェントAFを試してみたが、よほど極端な構図を選んだ場合以外の、一般的なスナップショットではほぼ狙い通りのポイントにピントを合わせることができた。もちろん、意図的に特殊な構図を選んだり、ピント位置を自分の判断で決めたければ、中央1点測距の「スポットAF」を利用すればいいし、従来通りのマルチAFや、被写体の動きを自動追尾する「トラッキングAF」に切り替えることも可能だ。……つづきを読む