撮る楽しみ、見る楽しみに、創る楽しみを加えたことで、デジカメを新しいコミュニケーションツールとして位置づけ、デジカメの使い方を革新したい。そんな想いから開発されたカシオ計算機の動画と静止画を合成する「ダイナミックフォト」機能。まず第1弾としてリリースされた「EXILIM ZOOM EX-Z400」は、標準的なコンパクトサイズのデジカメながら、その面白さを十分に堪能できる。また、「EXILIMエンジン4.0」を新たに搭載することでデジカメとしての基本性能も向上しており、シャッターを押すだけできれいに撮れる機能も満載だ。発表時の推定市場価格は、3万円台後半。現時点での市場価格はマイコミジャーナル価格情報をご覧いただきたい。

EX-Z400。ズームレンズは光学4倍、35mm判換算で28~112mm

コンパクトカメラの売れ筋、EX-Z400

ダイナミックフォト機能搭載で注目されているEX-Z400は、カシオのコンパクトデジタルカメラのボリュームゾーンに位置する製品。EX-Z400は前モデル「EXILIM ZOOM EX-Z300」と同じサイズの筐体に有効画素数1210万画素のCCD撮像素子を搭載。最大で12メガ(4000×3000ピクセル)の静止画が記録可能だ。また3.0型のクリア液晶、光学4倍、デジタル併用16倍のズームレンズ(35ミリ判換算28~112mm)等の仕様はEX-Z300と同じ。ただし動画はEX-Z300がMOV形式(H.264)だったのに対して、EX-Z400ではAVI形式(Motion JPEG)となっている。

EX-Z400背面。ボタン配列もEX-Z300と同じ。カシオのコンパクトデジカメに慣れた人は使いやすい

真ん中の電源ボタンは不用意に電源が入らない仕組みになっている

なおバッテリーの寿命が大幅に伸び、EX-Z300の撮影枚数約300枚に対して、EX-Z400では約550枚。連続再生時間(静止画)はEX-Z300が約7時間50分だったのに対し、EX-Z400は約9時間にまで伸びている。これはEX-Z400になって消費電力が大幅に落ちたためだ。そのほかEX-Z300で注目された顔認識した人物の肌を自動補正する「メイクアップ」機能、連写した画像から動いている被写体だけを切り抜いて1枚の写真に写し込む「マルチモーション」機能、ライティング機能、オートベストショットなどはそのままだが、動く被写体にピントを合わせる自動追尾は、「押すだけ追尾」となっている。

見た目は従来機種「EX-Z300」とほぼ変わらない。シャンパンゴールドを採用したことで高級感が出ている。本体色はゴールド、ピンク、ブラウンの3色

従来はフォーカスのモードを「追尾」に設定しなければならなかったが、EX-Z400ではAFエリアの設定で「トラッキング」を選ぶとコントロールボタンの左右キーどちらかを押すだけで自動追尾を行うように改良されているのだ。ちなみに追尾の性能もエンジンが新しくなったことに伴い向上しているという。このうえにダイナミックフォト機能が追加され、デジカメの新しい使い方を提案する製品となっている。……続きを読む