Spacesとの相性問題が解消されたことは朗報だ

これまでOffice for Macは、Mac OS X Leopardの仮想デスクトップ機能「Spaces」と相性が悪かった。ツールパレットを表示している状態でSpacesの画面を切り替えると、メインの文書ウインドウにツールパレットが追従せず、複数のデスクトップをさまよう事態に陥っていた。この問題に頭を悩ませていたユーザは少なくないはずだ。

公式発表では特に触れられていなかったが、SP2ではこの問題が解消されている(Mac OS X 10.5.7で確認)。ツールパレットを表示しているとき、Spacesの機能で仮想デスクトップを切り替えたり、異なるデスクトップへ文書ウインドウを移動したりしても、ツールパレットは正しく追従する。この不具合修正だけでもSP2にアップデートする価値はあるはずだ。

SP2のココに注目 - 「PowerPointとExcelも機能強化」

モーションパスアニメーションが作成可能になった「PowerPoint 2008」

モーションパスアニメーションが作成可能になったことも要注目。SP1の時点でも、PowerPoint 2007で作成したものの再生には対応していたが、PowerPoint 2008では作成はできなかったため、不満に感じていたユーザは少なくないはず。SP2では、線/カーブ/フリーフォーム/フリーハンドの4種類でオブジェクトの軌跡を指定できるようになり、表現力が大幅に向上した。

Excel 2008では、ピボットテーブルのパフォーマンスが向上した。筆者が用意した単純な集計作業を行うサンプルデータでは確認できなかったが、再計算の速度が大幅に改善されているという。図形やグラフの表示位置がずれるなどの不具合も修正されているため、アップデートのメリットは大といえるだろう。

ピボットテーブルの再計算などパフォーマンスが向上した「Excel 2008」