米国時間の7月20日、Mac OS X向けオフィススイート「Microsoft Office 2008 for Mac」のサービスパック第2版(以下、SP2)が公開された。2008年5月公開のSP1に次ぐ2度目の大幅改訂であり、安定性向上や不具合の修正といったメンテナンス目的だけでなく、いくつかの新機能も追加されている。ここでは、改良箇所および新機能を中心に、SP2の概要についてレポートしてみよう。

SP2のココに注目 - 「Document Connection for Mac」

SP2の公開にあたり、マイクロソフトは変更点/改良点の一覧をMicrosoft サポートオンライン上で「Microsoft Office 2008 for Mac 12.2.0 更新プログラムの説明」として公開している。詳細は当該文書を参照いただくとして、ここでは注目すべき箇所をピックアップしてみよう。

新たに追加された「Document Connection for Mac」

まず最大の変更点は、「Document Connection for Mac」の追加だろう。マイクロソフトは、Microsoft Office専用の文書閲覧/共有サービスとして「Microsoft Office Live Workspace(β版)」を提供してきたが、Mac OS Xから利用する場合は文書の更新に対応しないなどWindowsに比べ制約が多く、サポート強化を求める声が多く聞かれていた。今回のDocument Connection for Macの追加により、Ofice 2008 for Macの他のMicrosoft Officeとの連係機能は、大幅に強化される。

Document Connection for Macを起動し、Office Live Workspaceにサインイン(無料のアカウント登録が必要)すると、オンライン上の文書にアクセスできる。ドラッグ&ドロップで文書のアップロード/ダウンロードが可能になるほか、Webブラウザ上で文書を開く操作を行ったときには自動的に起動され、文書のダウンロードなど必要な処理が行われる。

Office Live Workspaceの利用にはアカウント登録(無料)が必要

文書がダウンロード/アップロードされる過程はプログレスバーで確認できる

ただし、オンラインとのシームレスな連係が実現されているWindows版Officeとは異なり、Office for Macの構成要素(ExcelやWord)から直接Office Live Workspaceの領域にアクセスすることはできない。その意味で改善の余地はあるものの、これまでOffice for Macでは手動で行わなければならなかった作業の大半が自動化されたことは、歓迎していいだろう。

開かれている文書には「編集」と表示される