無線通信

1003HAGの最大の特徴は、NTTドコモのHSDPAサービスに対応したワイヤレスモデムを内蔵していることだ。サービスとしては、FOMAハイスピードであり、規格としてはW-CDMAのHSDPAに対応する。受信速度は最大で、7.2Mbpsだが、エリアや、同じ基地局を利用する他の端末数などにより変わってくる。

ワイヤレスモデムは、Sierra WirelessのMC8781で、HSDPA、HSUPAに対応している。このモデムのHSUPAは、2Mbpsまでのものであり、FOMAハイスピードは、HSUPAに関しては、5.7Mbpsを現在採用しているため、送信に関しては、非HSUPA時の384kbpsまでなのだと思われる(これについては今回の評価では確認することができなかった)。

このワイヤレスモデムを使った通信では、専用の「ドコモ 定額データプラン接続ソフト」を利用する。これは、通信料金の概算機能などを持つソフトウェアだ。

また、これとは別に、電波状態などを表示する「3G Watcher」というソフトウェアもインストールされている。ASUSのロゴが入っているが、おそらくモデムを開発したSierra Wireless社のソフトウェアだとおもわれる。

筆者宅で、速度を測定したところ、2Mbps程度の速度が出ていた。この程度の速度が利用できるなら、モバイル通信としては十分だろう。ドコモは、サービスエリアも広いため、よほどの場所にいかないかぎり、通信ができないことはないと思われる。そのため、常時接続可能と考えてもいいだろう。

通信料金を気にしなければ、この1003HAGでは、常にインターネットに接続できるので、いわゆるクラウドやWeb系アプリケーションは、常に利用できることになる。原理的には、外付けのUSBモデムと同じではあるが、モデムが内蔵されており、すぐにでも利用できるというのは、使い勝手の点で違いがある。また、USBポートを使うこともないし、取り付け、取り外しも不要だし、余計なものが付かないというのは、持ち歩きなどでも便利だ。一般的に、USBのコネクタは、基板に接続されているため、USB機器を接続したまま持ち歩くと、コネクタに力がかかって、壊れてしまう可能性がある。なので、USB機器は、カバンなどに入れる場合には、外しておくべきで、そうなると、いちいち取り外し、取り付けをやらねはならない。

欲を言えば、定額接続なのだから、無線LANやイーサーネットなどの状況を見て、自動で接続してくれると良かった。

また、無線機能のオンオフだが、無線LANやBluetoothのオンオフは、FNキーの組合せで行う。キーー押すたびに、それぞれのオンオフが切り替わっていく。また、無線モデムのほうは、付属の3G Watcherでオフにすることができる。設定により、3G Watcherを終了させるときに無線モデムをオフにすることができる。

ただ、飛行機に乗るときなど、キーボード操作やソフトの操作などを複数行うのはちょっと不便だ。できれば、一カ所でまとめてオンオフできるといいのだが。

付属の「ドコモ 定額データプラン接続ソフト」。通信を行うには、このソフトを使って接続を開始する必要がある

電波状態などを表示する「3G Watcher」。このソフトで、無線モデムのオンオフが可能

「ドコモ 定額データプラン接続ソフト」には、通信料金を概算する機能や、通信履歴を記憶する機能がある

そつのないネットブックだが

モバイルで常時接続を必要とするなら、悪くない選択だと思われる。ネットブックとしてもそつのないまとめ方だし、特に大きな欠点はみあたらない。気になるのは、販売方法で、契約不要の単体販売が行われている点だ。すでにNTTドコモの契約があるユーザーなら、なんの縛りもなく購入できるので便利ではあるが、新規に契約込みで買おうとするなら、2年縛りなどがあるものの、他のキャリアなどの本体価格を安価に設定している契約込みの機種のほうが魅力的な価格となる。購入にあたっては、このあたりを勘案してということになるだろう。