(2)開発者向けのマクロ設定

この設定は、他のプログラムから、狙ったExcel表の中にプログラムを埋め込む、などの処理をさせないためのものです。信頼できるシステムで、Excel表にプログラムを自動で組み込みたい時などは、[VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する]にチェックを入れます。

マクロを実行する方法

マクロを実行するための方法には3種類あります。

  1. マクロを起動するためのボタンを設定して、そのボタンをクリックする。
  2. ツールバーから直接実行する。
  3. キーに対応させて、キーボードを押すことで実行させる。

どれを使うかは、人それぞれの好み、または状況に応じてということになるでしょう。

(1)ボタンを設定して、そのボタンを押す。

ボタンを追加するには、図16のように[開発]タブから[挿入]を選択します。

図16:コマンドボタンの追加

コマンドボタンをクリックすると[+]の表示がでるので、ボタンを置きたいところにマウスを持ってきてクリックしたままドラッグして、ボタンを貼り付けて下さい。次に[マクロの登録]ウィンドウが表示されるので「Macro1」をクリックして OKを押して下さい。

図17:[マクロの登録]ウィンドウ

 マクロを登録した後、ボタンの上をクリックすると文字が書き込めるようになります。ボタンの表示文字を「消去」にしましょう。書き込んだ後、どこでも良いので別のセルをクリックして、ボタン登録を確定して下さい。  [消去]ボタンを押すと昨日書いた内容が消去されます。

図18:[消去]ボタン

(2)ツールバーから直接実行する。

[開発]タブから[マクロ]-[Macro1]-[実行]で直接実行することができます。

(3)キーに対応させて、キーボードを押すことで実行させる。

[開発]タブ-[マクロ]を押した時表示される[マクロ]ウィンドウで、「Macro1」をクリックしたのち、[オプション]ボタンを押します。ショートカットキー[Ctrl+]の右横の枠に任意の半角英文字を1文字入れて下さい。例として、kを入れてみます。OKを押して、[マクロ]ウィンドウを右上の[×]で閉じてください。

図19:[マクロオプション]ウィンドウ

これで、[Ctrl]+[k]でMacro1を実行することができるようになりました。

マクロの編集

[開発]タブ-[マクロ]で[マクロ]ウィンドウを表示させ、「Macro1」をクリックした状態で[編集]ボタンを押して下さい。VBEが表示され、既存のマクロを編集できるようになります。

図20:既存のマクロを編集

まとめ

今回はVBAとマクロの関係、マクロの記録とマクロの実行の方法を説明しました。次回はVBAのプログラムの書き方を説明したいと思います。
山田祥寛 有限会社WINGSプロジェクト代表取締役。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。主な近著に「JavaScriptマスターブック」「ASP.NET AJAXプログラミング」「MySQL逆引きクイックリファレンス」(毎日コミュニケーションズ)、「独習Java サーバサイド編」「Zend Framework徹底入門」(翔泳社)、「今日からつかえるPHP5サンプル集 PEAR&Zend Framework活用版」(秀和システム)、「書き込み式 SQLのドリル」(ソシム)など。最近では、雑誌/サイト記事の執筆/監修から講演までを広く手掛ける毎日である。 http://www.wings.msn.to/