最近、"低消費電力版"などと銘打たれた「GeForce 9600 GT」が登場し、ちょっとした話題となっている。9600 GT自体は登場から1年以上が経過したGPUだが、今でも性能は現役バリバリなだけに、その存在は気になるところ。今回、発売されたばかりの低消費電力版9600 GTカードを入手できたので、これを試してみたいと思う。

低消費電力版のGeForce 9600 GT。今回用意したのはGALAXY製の「GF P96GT-LP/512D3/LOW POWER」

GeForce 9600 GTがNVIDIAから製品発表されたのは昨年2月。ちなみにGeForce 9シリーズとしては最初に製品であった。「G94」のコードネームで呼ばれていた65nmプロセス世代の最新GPUコアを採用し、当時、200ドルを切る価格帯のGPUながら、前世代のハイエンドに迫るパフォーマンスを獲得していたため、ユーザーの人気も高かった。

ご覧のように補助電源コネクタが無い。この製品の場合、さらにロープロファイルにも対応しているので、付属のロープロファイル用ブラケットを利用してスリムPCなどにも容易に導入することが出来る

さて今回の低消費電力版。まず入手したカードは、GALAXYの「GF P96GT-LP/512D3/LOW POWER」(製品詳細はこちら)。仕様を確認してみると、通常版の公称消費電力が96Wのところ、低消費電力版ではこれが59Wという触れ込みだ。消費電力が減ったことで、通常版では必須だった基板上の補助電源コネクタも必要無くなっている。以下に主な違いをまとめてみた。

■主な仕様比較
低消費電力版 通常版
ストリームプロセッサ 64基 64基
コアクロック 600MHz 650MHz
メモリクロック 1,500MHz 1,625MHz
メモリタイプ GDDR3 512MB/256bit GDDR3 512MB/256bit
公称消費電力 59W 96W

NVIDIAによれば、コア/メモリのクロックが少々下げられている他は、どちらもG94コアであり、製造プロセスも65nmベースである点に変更は無い。低電圧で動かせるようになっている以外は変わらないのだそうで、電力あたりのパフォーマンスにはかなり期待できそうな仕様である。