絵をプログラムする言語「Processing」が正式リリース

Processing開発プロジェクトは24日 (米国時間)、グラフィックデザイン用プログラミング言語「Processing 1.0」をリリースした。動作環境はWindowsとMac OS X、およびLinux。ライセンスにはGNU GPL / LGPLを適用、オープンソースソフトウェアとして無償公開される。

Processingは、電子アートおよびグラフィックデザインを目的としたプログラミング言語。Ben Fry氏とCasey Reas氏が在籍していたMITメディアラボで2001年に開発を開始、Javaベースの実行環境と簡易IDE (sketchbook) によるプログラミング環境として整備された。変数や制御構造など言語としての基礎はJavaに準じるが、プログラミング言語の文法やAPIの用法に精通していなくても、高機能かつ高速なグラフィックアプリケーションを短いコードで記述することができる。付属のエディタを使用し、対話的に描画を行うことも可能。ProcessingのコードをJavaScriptで実行するライブラリ「Processing.js」など、スクリプト言語での活用も進んでいる。

初のメジャーバージョンを迎える今回のリリースでは、アプリケーションとしての体裁を整備。Mac OS X版はバンドル (.app) の形状を採用しFinderでの管理が容易になり、Windows版はLaunch4jの採用により実行形式のファイル (.exe) として扱えるようになった。

内包されるライブラリ群の強化も実施。Candy SVGライブラリではInkscapeで作成したSVGファイルをPShapeオブジェクトで扱えるようになったほか、3Dベクター画像の描画に対応するクラスとしてPVectorが追加された。国際化対応として、プログラムのロード / セーブ時における文字符号化方式がUTF-8に変更されている。