カシオ計算機は24日、業界最高(2008年9月24日現在、直視型TFT液晶ディスプレイとして。同社調べ)の精細度546ppiを実現した2.0型a-Si TFT(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)カラー液晶パネルを開発したと発表した。

2.0型で画素数960×540ピクセルを実現

TFT液晶ディスプレイの画素構造は、光のシャッターとなる開口部とその動作を制御する信号線、走査線、補助容量線、トランジスタといった複数の遮光部で成り立っているため、従来構造のままドットピッチを小さくすると開口部が得られず、高精細化は困難だった。今回、新たに開発された液晶パネルは、同社の独自技術である「HAST(Hyper Amorphous Silicon TFT)」を用い、設計と製造プロセスを最適化することにより、開口部を確保しながら精細度を向上させた2.0型QHD(Quarter High-Definition)仕様。

トランジスタや周辺の配線構造設計に多層配線化による新構造を採用し、高精細化による遮光ロスを抑えているのも特長。ドットピッチを15.5マイクロメートル(同社従来パネル:23マイクロメートル)まで狭ピッチ化しても開口部の確保を可能としている。