キヤノン、新エンジン「DIGIC 4」を搭載したコンパクトデジカメ5機種を発表

キヤノンは、コンパクトデジタルカメラの新製品として、PowerShot(パワーショット)シリーズ3機種とIXY DIGITAL(イクシィ デジタル)シリーズ2機種の計5機種を9月20日より順次発売する。価格はいずれもオープンだが、推定市場価格は「PowerShot G10」が6万円前後、「PowerShot SX1 IS」が7万円前後、「PowerShot SX10 IS」が5万5,000円前後、「IXY DIGITAL 3000 IS」が4万5,000円前後(プレミアムキットはWebのみで販売:4万9,980円)、「IXY DIGITAL 920 IS」が4万円前後。

今回発売されるモデルは、いずれも新しい映像エンジン「DIGIC 4」を搭載。人物の顔をきれいに撮影する「フェイスキャッチテクノロジー」、被写体の動きを検出して自動的にISO感度とシャッタースピードを設定する「モーションキャッチテクノロジー」などの進化により、従来以上に人物を簡単できれいに撮影できるという。また、ノイズ処理アルゴリズムの見直しと処理速度の向上により、さらなるノイズの低減を実現した。

「PowerShot G10」は、クラシカルなデザインと多彩な撮影機能により高い評価を得た「G9」の後継機種。有効1,470万画素CCDを採用し、広角28mm(35mm判換算)に対応した光学5倍ズームレンズを搭載した。また、撮影モード用とISO感度用に加え、露出補正用の専用ダイヤルを設けるなど、よりマニュアル撮影での使い勝手を向上させた。さらにRAWデータ現像用のソフトとして、同社のデジタル一眼レフと共通の「Digital Photo Professional」を採用した。アクセサリーも豊富に用意される。

「PowerShot SX1 IS」「同 SX10 IS」は、高倍率ズームレンズの「S5 IS」を進化させた、SXシリーズの上位モデル。SX1 ISの撮像センサーには、コンパクトデジタルカメラ用に開発した同社独自の1,000万画素CMOSセンサーを初めて搭載し、フルHD動画(1920×1080ピクセル、30fps)の撮影を実現した。SX10 ISは、有効1,000万画素のCCDを採用している。

両機種ともに28～560mm相当(35mm判換算)となる新開発の光学20倍ズームレンズと、光学式手ブレ補正を搭載。ズームレンズの駆動にはUSM(Ultra Sonic Motor)を、フォーカスレンズの駆動には新たにスピーカーのボイスコイルを応用したリニアモーターの一種であるVCM(Voice Coil Motor)を採用し、高速で静かなズーミングとピント合わせを可能にした。

「IXY DIGITAL 3000 IS」は、「2000 IS」の後継機種であり、IXYデジタルシリーズのフラッグシップモデル。光学3.7倍ズームレンズを継承しつつ、有効1,470万画素CCDを採用した。また、マニュアルモードでシャッタースピードや絞り値の変更が行なえるようになったほか、被写体にピントや露出を合わせ続ける「クイック撮影」を新たに搭載。ボディは、高輝度なアルマイト処理を施すことで、高級感をもたせた。ボディカラーはブラックとシルバーの2色が用意される。

また、同社のコンパクトデジタルカメラ累計出荷1億台達成を記念し、ボディカラーをレッドとした限定モデル「IXY DIGITAL 3000 IS プレミアムキット」が、同社ホームページ内の「キヤノン オンラインショップ」で販売される。販売台数は500台限定。

「IXY DIGITAL 920 IS」は、広角28mm相当のワイドズームレンズが好評の「910 IS」の後継機。CCD解像度を800万画素から1,000万画素に高画素化するとともに、より視認性を高めた3.0型の大画面「クリアライブ液晶II」モニターを採用した。さらに、光学3.8倍から光学4倍へとズームレンズの高倍率化を図りつつ、ボディを約2.3mm薄型化した(奥行き23.6mm)。ボディカラーはゴールドとシルバーの2種類がラインナップする。