当初掲げられた"100ドル"という目標ゆえに、"低価格機"というイメージが先行しているXOだが、それは特徴の1つにすぎない。

バックライトをオフにすると、直射日光の下でも視認性の高いモノクロモードとなる、ユニークなデュアルモードディスプレイ。電力インフラが整備されていない地域でも使える超低消費電力設計。XOが互いに内蔵無線LANを使い、自律的にネットワークを構築するIEEE 802.11sに準拠したメッシュネットワーク機能。そして、子供達の独創性を伸ばすであろう数々の専用ソフトを搭載。これらすべての特徴は、世界中の子供達に分けへだてなく(コンピューターに触れて)学習の機会を提供するという目的のために用意されている。

特に、搭載されている液晶は、今までにないユニークなデュアルモード設計となっており、7.5インチ、カラー / モノクロのデュアルモードTFT液晶(1,200x900ドット、200dpi)が採用されている。この液晶はモノクロモードでは1200x900の解像度を持つが、カラーモードでは693x520ドットとなる。これをsubpixel rendering機能により、見かけ上882x662ドットの解像度を実現している。

したがって、本稿の画面写真を見ても分かるように、表示データ自体は1200x900ドットのカラーグラフィック情報を持つが、実際に液晶ディスプレイをカラーモードにした場合、視認できるのは882x662ドットとなる。

XOに搭載のデュアルモード液晶は、表示輝度を最小にすると、バックライトが消え反射型モノクロモードになる。写真では液晶面の反射で分かりにくいかもしれないが、モノクロモードでの液晶画面の視認性は思ったほど悪くない

XOのカラー表示画面。もちろん、通常のカラーモードでもその視認性は良好だ

主な仕様(http://wiki.laptop.org/go/Hardware_specificationを元に抜粋)

CPU AMD Geode LX700 CPU(433MHz)
コンパニオンチップ North Bridge: CPU内蔵、South Bridge: AMD CS5536
グラフィックスコントローラ CPU内蔵
RAM 256MB
内部ストレージ 1GB
ディスプレイ 7.5型デュアルモードTFTディスプレイ、表示エリア(152.4 mm x 114.3 mm)、グレースケールモード時)1200 x 900、解像度(カラーモード時)約882 x 662
ワイヤレスネットワーク IEEE802.11b/g、IEEE802.11s(メッシュネットワークサポート)
拡張ポート USB 2.0 x 3、ステレオヘッドフォン出力、マイクロフォン入力
外形寸法 242 x 228 x 32mm
重量 1.45kg(LiFePバッテリーモデル)、1.58kg(NiMHバッテリーモデル)