ASUSTeKがプレスイベントを開催、サウンドカード市場へ参入することを明らかにした。同社ブースではその第一弾製品となるPCI接続版「Xonar D2」、ならびにPCI Express x1接続版「Xonar D2X」の2製品がさっそく展示されている。バスインタフェース以外の仕様は共通で、同社オリジナルとされるサウンドチップ「AV200」を搭載。高音質と高機能をアピールする。

ASUSTeKのサウンドカード参入第一弾「Xonar」。別会場ではお披露目のプレスイベントも行われた

アナログ出力7.1ch、アナログ入力2ch、デジタル入出力に対応し、すべての系統で192KHz/24bitの入出力が可能。ASIO2.0、EAX2.0、OpenALをサポートし、Dolby/DTSのリアルタイムエンコードや各種音響効果機能を備える。コネクタ類はすべて金メッキ処理が施されており、基板を覆う金属製のシールドを装備。同社によれば、S/N比は最大で118db。

コネクタ類にはすべて金メッキ処理が施される。アナログはミニピンで、光入出力は同軸コネクタ

基板は金属製のシールドで覆われている。ちなみに、シールドの表面デザインはスピーカーを意識したものだとか

動作時にはコネクタがLEDで光るというギミック。見た目だけでなく、背面でコネクタの抜き差しなどをするときなどにも便利だろう

発売を控え、すでにパッケージも完成している

本製品の特徴の一つ。独特の音楽データバックアップ技術「ALT(Analog Loopback Transformation) Technology」にも注目したい。デジタル音楽データをD/Aコンバータでアナログに変換、そのアナログ信号をカード内でダイレクトにA/Dコンバータに渡すことで、劣化を抑えた高クオリティを保ったままのアナログ録音を実現したという技術だ。同プレスイベント内のプレゼンでは、「DRM保護されたソースのバックアップに便利」と紹介されていた。

ALT Technologyの解説

なお、サウンドチップのAV200に関して、製造および供給はC-Mediaが手がけている。ASUSTeKがオリジナルの仕様でC-Mediaに発注している、というもので、CMI8788がベースと見られる。仕様の差異がはっきりとしないため詳細は不明だが、同社によれば、CMI8788と比べ、機能的にはより上位のチップであることのこと。

ASUSTeKオリジナル仕様とされる「AV200」

発売は7月上旬で、日本国内でも同時期に発売となる予定。価格は日本円で3万円を超えるか超えないか…といったところ。ちなみに、ブーススタッフいわく、CreativeのSound Blasterをライバルとして想定しているのだそうだ。

発売時期等は未定だが、USB Audioの「Xonar U1 Audio Sattion」もラインナップする