さて、それでは新製品のBE-2350について、詳しく見ていこう。

BE-2350をチェック!

パッケージはSocket AM2のままで、外観は従来と同じ。古いマザーボードではBIOSアップデートが必要になる可能性もあるが、従来のSocket AM2のマザーボードで利用することができる。今回の検証では、AMD 690Gチップセットを搭載する「K9AGM2」(MSI製)を使用している。

左がAthlon X2 BE-2350、右がAthlon 64 X2 4000+

どちらもSocket AM2なので、ピン配列はもちろん同じ

次にCPU-Zの画面を見てみたい。バージョンは最新の1.40だが、正しく表示されない項目があるのは仕方ないところ。しかし、従来の4000+に比べて、動作電圧が低いことは確認できた。

これはBE-2350。正しく認識されない項目が多いが、1.15Vという動作電圧の低さが目を引く

こちらは比較用の4000+。同じくBrisbaneコアの製品で、動作クロック・キャッシュ容量は同じ

ベンチマーク環境

今回、新製品は省電力版のCPUということで、注目点はやはり消費電力ということになるだろう。比較対称は、同じ65nmプロセスの製品で動作クロック・キャッシュ容量とも同じAthlon 64 X2 4000+とし、処理性能も確認しながら、どれだけ消費電力が下がっているかを検証していくことにする。

これに加えて、90nmプロセス(Windsorコア)の製品も用意した。本来なら、性能が近い4000+が用意できれば良かったのだが、準備できたのは動作クロックが2.4GHzの4600+。しかしこの製品もTDPは65Wなので、ある程度の参考にはなるだろう。また今回、Energy Efficient Small Form Factor版(35W)の3800+も借用できたので、一部のグラフにはこれも追加している。

こちらは90nmプロセスの4600+(左)とEE-SFF版3800+(右)

今回利用した環境
CPU 4600+ 4000+ BE-2350 3800+(EE-SFF)
製造プロセス 90nm SOI 65nm SOI 90nm SOI
TDP 65W 45W 35W
動作クロック 2.4GHz 2.1GHz 2.1GHz 2.0GHz
OPN ADO4600IAA5CU ADO4000IAA5DD ADH2350IAA5DD ADD3800IAA5CU
マザーボード K9AGM2(マイクロATX)
BIOS American Megatrends V1.1B1
グラフィック チップセット内蔵(ATI Radeon X1250)
メモリ Corsair PC2-6400 1GB×2
HDD Maxtor MaXLine III 250GB SATA150
OS Windows XP Professional SP2