Excelを使っていてデータを分析したい場合、よく使われるのが[並び替え]だろう。「売り上げの多い店舗順」「納期の近い商品順」といったデータを並び替えて見やすくしている人は多いはずだ。

Excel 2007では、[フィルタ]と[並べ替え]は同じような位置に配置されている。フィルタと併用して使うとより自由度の高い並べ替えができるようになるので、この配置は分かりやすくていいだろう。

並べ替えは[フィルタ]と同様、[ホーム]→[編集]→[並び替えとフィルタ]から選択する他、[データ]→[並べ替えとフィルタ]の2個所から設定できる。

[データ]タブの[並べ替えとフィルタ]には[昇順][降順]アイコンがあり、昇降順の並び替えはこれをクリックするだけ。従来は[昇順(降順)で並べ替え]という機能名だったが、これは短縮されたようだ。

[データ]タブの[並べ替えとフィルタ]

[昇順]と[降順]の並び替えだけだったら、フィルタのドロップダウンから選択することもできる。同じくドロップダウンからはセルの色をキーにした並び替えも設定可能。強調したい行を色づけしていたり、[条件付き書式]で特定のセルヤ行を色付けしたりしていると、それを元に並び替えられる。

フィルタを設定した後、ドロップダウンから昇降順を選択できる

[昇順][降順]ボタンは、単純にカーソルのあるセルを基準にして並べ替える機能だが、もっと複雑な並べ替えをする場合は[並べ替え]アイコンをクリックする。

[並べ替え]をクリックすると、ダイアログが起動するので、並べ替えのキーとなる列を選んでいく。今まで3つまでしかキーを選べなかったが、Excel 2007になってこれも大幅に強化。最大64のキーを選べるようになった。

[並べ替え]のダイアログ。[レベルの追加]から64個までキーを追加できる。[オプション]をクリックすると[並び替えのオプション]を起動すると大文字小文字の区別などが設定できる。このオプション自体はExcel 2003と変わっていない

さらに、キーを並べ替えることも可能になった。これまでは[最優先されるキー][2番目に優先されるキー][3番目に優先されるキー]の3種類だけで、順番を入れ替えることもできなかった。Excel 2007では、[最優先されるキー][次に優先されるキー]......と続き、アイコンをクリックするだけで優先するキーの順序を変えることもできる。

並べ替えのキーは、セルの色やフォントの色、セルに使ったアイコンを使うこともできる。強調したい行やセルを色づけしたり、[条件付き書式]でセルを色づけしたりアイコンを付けたりした場合に有効だろう。色やアイコンをキーにする場合は、昇降順ではなく、該当する色やアイコンを上や下に集めるかどうかを決める。

キーはコピーして追加することもできる。上下の矢印アイコンで優先順位を入れ替えできる。セルの色やフォントの色を並び替えのキーにすることもできる

同様に、右クリックからも並び替えを行うことができる。セルを選択して右クリックから[並び替え]から選択すればいい。[ユーザー設定の並び替え]を選択すれば、通常の並び替えダイアログが起動する。

右クリックからも並べ替えができる

自作の並び替えのキーを作成することもできる。通常の文字列で、ふりがなをベースに昇降順を指定せずに、自分で決めた順序で並び替えをしたい場合はこれを利用するといいだろう。

昇降順を選ぶドロップダウンから[ユーザー設定リスト]をクリック

[ユーザー設定リスト]にはあらかじめ日付や月などの並び替えが定義されているが、ここに自分でデータを加えることができる

追加した[ユーザー設定リスト]は[Excelのオプション]→[基本設定]から管理できる

[Excelのオプション]から[ユーザー設定リスト]を起動する。こちらでは、ユーザー設定リストの取り込みが可能。あらかじめ表にリストを作っていたら、[リストの取り込み元範囲]からExcelの表を選択して簡単に取り込むことができる