アプリケーションに最適化されたストレージOSとして重要なポイントは何ですか。
三つあります。一つ目は「管理性(Manageability)」です。従来の管理手法は、LUNやボリューム単位で切り分け、チューニングも手動で行っていたことなどから、どうしても複雑になりがちでした。これに対しTintriOSでは、VM単位で管理し、チューニングも自動で行うことができ、さらに業界でも定評のある見やすい単一のGUIを使用していることから、非常に簡単でシンプルな管理を行うことができます。その意味では、まさに「仮想化に合った管理性」がポイントになります。
二つ目は「パフォーマンス(Performance)」です。従来のストレージでは、パフォーマンスを予測することが困難で、とくにVM数が増えるとVM同士がパフォーマンスの足を引っ張り合う“ノイジーネイバー(うるさい隣人)”問題が起こるなど、パフォーマンスを正しく把握するのが難しい状況でした。これに対しTintriOSでは、まずパフォーマンスを上げるためにフラッシュメモリの特性を最大限に活用し、QoSもVM単位で自動化して遅延状況を見える化するなど、パフォーマンス向上へのさまざまな手立てを講じています。パフォーマンス向上においてワンポイントを挙げるならば、これからはやはり「フラッシュへの対応」が重要になるでしょう。
そして最後のポイントは「価値(Value)」です。これはコストパフォーマンスという観点から見ると分かりやすいでしょう。従来のストレージでは、オーバープロビジョニングやオーバーマネジメントになりがちで、しかも容量単価を重視しているため、コストパフォーマンスを向上させるのはなかなか難しい面がありました。これに対しTintriOSでは、パフォーマンスと容量をゲージで表示して適正な利用を図ることができ、しかもVM単位を重視しているため、ハイコストパフォーマンスを追求することができます。
これは取りも直さず、クラウドのような新しいビジネスモデルにおいては重要なポイントになると考えます【図1-1】。
注釈〉
(*1)LUN(Logical Unit Number):複数のドライブを持つ装置に個別にアクセスできるようにするための論理的な識別番号。
(*2)ボリューム:ストレージ記憶領域ひとかたまりの単位。
(*3)QoS (Quality of Service):アプリケーションの要求するパフォーマンスを、いかに満足できるように提供(サービス)できるかの尺度、およびそれを実現する技術・機能。
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