• 著者:吉政忠志
    一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事

Pythonエンジニア育成推進協会の吉政でございます。ご存じの方も多いと思いますが、現在、日本では人工知能、機械学習、ビッグデータ、ネットワークインフラの市場ニーズが盛り上がっており、それらの分野においてPythonが良く使用されており、特にこの数年はPythonが普及しています。さらにこれらの分野は将来も大きく広がる市場と考えられており、Pythonはさらに大きく普及していくことが予想されています。

マーケティング的にもGoogleトレンドを見ると、以下の通り、Pythonはこの5年で大きく伸びたのが分かります。

  • Googleトレンド上で伸びているPython

更には2018年の政府主導会議である未来投資会議でも、人工知能、ディープラーニングの分野において人材育成が急務であることが議論され、結果として、国家試験である情報処理試験の選択科目にPythonが加わりました。この動きによりPythonの学習意欲は市場全体でさらに高まることになりました。

新型コロナウイルスが流行する前の求人数の表を見てみるとPythonはかなり伸び前年比252%で求人数が成長しています。

  • 言語別求人数

    (Indeed Japan 集計 2019年5月)

一方でPython試験を運営する一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は数年前からこのPythonの成長を予想しており、市場において大きく人材が育成される際に、しっかりとした人材育成のメジャメントが必要ではないかと考え、Python3エンジニア認定試験を立ち上げております。この試験を通じてプログラミングフィロソフィー「Pythonic」がより普及するように活動をしています。PythonicにPythonを書くことでPythonのメリットをより引き出せると考えています。 ※Pythonicについてはこちらをご覧ください。

この活動が評価され、結果としてPythonエンジニア認定試験は開始三年強で1万人の受験を実現し、その翌月には年間1万人受検のペースに受験者数が引きあがりました。一方でPython試験の受験者状況を見てみると全体の77.6%がPythonプログラミング1年未満です。この数字を見ただけでもいかにPythonを新たに学ぼうという人が多いかというのが分かります。

この背景にあるのが、人工知能と機械学習の市場拡大があると思っています。個人的には今後、全てのコンピューターシステムに人工知能や機械学習の技術が採用されていくと考えているからです。

そもそも人間はコンピューターに対して自身の計算作業を代行させるところから始まっており、その進化系が人工知能や機械学習であると考えています。コンピューターのユーザーである人間は、正しい判断を自動的に学習して処理してくれればとても便利ですよね。今は、人工知能も機械学習も普及期ということもあり、全てのコンピューターシステムに採用されていませんが、自術者が多く育成され、市場全体にノウハウが蓄積していき、費用と手軽さがクリアされれば、一気に普及していくはずです。

実際に人工知能は、画像認識、音声認識、音声合成、言語解析、検索・探索、翻訳の分野で特に進んでいるとされています。画像認識では、工場での製造品質検査や、作業員の安全管理、道路や橋などの公共物の保全監視などで普及が進んでいます。顔認証や自動運転もそうですよね。言語解析では、コールセンターの応答分析や法務文章の文言分析や翻訳システムなどがあり、業務システムにおいては異常値検知に対する処理判断などにも応用されています。最近驚いたのは、今までシステムエンジニアが作業をしていた構築業務も人工知能によって構築を行うような実験が始まっているのです。もはや、人間ができることの大半は安全・確実・迅速に人工知能がこなせるようになっています。

  • 「AI人材に求めるプログラミング」言語グラフ

    ※AINOW調査 2016年11月公開

このコラムを読まれる方には自社でPythonエンジニアを育成しようとされている方もいると思います。前述の通り今後の市場成長を考えると、Pythonの人材育成をされるには個人的に良い判断であると思います。その際に、お勧めしたいのは学習の到達度合いを測ることだと思います。学習度合いのチェックがない場合、理解にばらつきが出てしまうこともあるでしょうし、前述のPythonicが理解できているかも判断が難しいと思います。その指標としてPython3エンジニア認定試験をご注目頂けると幸いです。

Python3エンジニア認定試験についてはこちらをご覧ください。

[PR]提供:Pythonエンジニア育成推進協会