■Visio in Microsoft 365登場

Microsoft Officeといえば、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどのアプリが有名ですが、それ以外にも様々なアプリがあります。その中で、Microsoft Visio(以下Visio)のWeb版であるVisio in Microsoft 365が、あたらしくMicrosoft 365の標準アプリに追加されました。

Visioは以前より作図ソフトとして人気でしたが、PowerPointやPublisherのように、Officeパッケージの中に同梱されて発売されることはなく、単体販売のみでした。また、作図とはいっても、得意分野は製図であり、イラストなどの用途には向きません。
そのため、ユーザーは、作図する機会が多いエンジニアなどが中心でした。Visioを買うまでもない多くのユーザーは、WordやExcelの「描画」メニューにある作図機能を利用しています。
そのVisioのWeb版が、Microsoft 365の標準アプリのラインアップに加わったことで、多くの人がVisioによる高度な作図機能を利用できるようになりました。

Visioでは図面文書自体を作成することもできますが、Visioで作図した図形をWord文書やExcelブックに貼り付けて使うことも少なくありません。
当連載でも、ときどき図形を掲載することがありましたが、すべて筆者がVisioで作成したものです。

(1)Microsoft 365に追加されたVisio in Microsoft 365(Web版Visio)のアイコン

(2)Visioの豊富なテンプレートの一部

(3)Visioでの作図例

■Visioの種類とMicrosoft 365プラン

現在、Visioには従来からあるデスクトップアプリ版Visioと、オンラインで使用するWeb版Visioがあります。使用するVisioによって、購入プランが異なります。
一方、作図に必要な主要機能はWeb版Visioでも使用できますが、高度な機能についてはデスクトップ版でしか使用できない機能が少なくありません。Web版Visioは基本的にデスクトップ版Visioの主要機能だけを取り出したサブセットと考えるといいでしょう。
また、Microsoft 365の標準アプリとなったのはWeb版Visioだけであり、デスクトップ版Visioはこれまで通り単体発売となります。

Visioの種類 説明
Visio in Microsoft 365(標準) Microsoft 365のクラウドサービスに標準で含まれるVisio。
最も基本的なVisioで、以下の契約プランに含まれる。
Microsoft 365 Business Basic
Microsoft 365 Business Standard
Microsoft 365 Business Premium
Microsoft 365 E3
Microsoft 365 E5
Microsoft 365 F3
Visio Plan 1 単体販売のWeb版Visio。前述のMicrosoft 365プランを契約していなくてもWeb版Visioを使用できる。標準のWeb版Visioに若干の追加機能がある。
月額594円
Visio Plan 2 Web版Visioの最上位パッケージ。素材がさらに豊富なほか、Microsoft 365クラウドサービスに統合できる。
月額1,793円
Visio Standard 2021 デスクトップ版アプリで、単体発売。デスクトップ版の基本パッケージ。
永続ライセンスで、50,574円
Visio Professional 2021 デスクトップ版アプリで、単体発売。最上位パッケージ。
永続ライセンスで、95,344円

Microsoft 365のクラウドサービスを含んでいないMicrosoft 365 Personal、Office Home & Business、Office Personal 2021にはVisioは含まれません。

次回は、実際にMicrosoft 365のWeb版Visioを使う方法を紹介します。


※参考※
当記事執筆時点(2022年3月)でのMicrosoft 365、Microsoft Officeのアプリ・サービスを参考までにご紹介します。
厳密に言えばWebアプリもクラウドサービスの一種ですが、便宜上、ユーザーがデスクトップアプリに近い感覚で利用できるサービスをWebアプリとしています。

▼Microsoft Officeのアプリ・サービス▼

アプリ名 機能・用途 デスクトップ版 Web版アプリ クラウドサービス
Word ワープロ
Excel 表計算
PowerPoint プレゼンテーション
Outlook メール・スケジューラー等
OneNote メモ・備忘録
Teams コミュニケーション
Publisher DTPソフト
Access リレーショナルデータベース
Visio 製図ソフト
Project ガントチャート型プロジェクト管理
Sway オンラインプレゼンテーション
Yammer 組織内SNS
SharePoint 組織内Webサーバー、グループウェア
Exchange コミュニケーションサーバー
OneDrive for Business クラウドストレージ
Intune モバイルデバイス管理
Bookings 予約・予定管理システム
Delve 行動の記録・分析
Kaizala 組織外との共同作業のためのコミュニケーション
Viva Teamsを使ったワークフロー
Stream ビデオ共有
Power Apps カスタムアプリ開発
Power Automate 複数のアプリと連携して業務を自動化
Power Virtual Agents チャットボット開発
Forms アンケートフォームの制作
Planner タスク管理
To-Do タスク管理
Power BI Pro 情報分析とデータの可視化
Azure Information Protectiono 文書やメールの検出、分類、保護

コラム「Skype for Business」

Microsoft Teamsに関連して、Skype for Businessにも触れておきます。

Microsoft 365(旧Office 365、旧BPOS)のチャット・ビデオ通話ツールとしては、もともと、Microsoft Lyncがありました。マイクロソフトがSkypeを買収したことにより、Microsoft LyncはMicrosoft Skype for Businessと名称を変えて現在にいたっています。現在ではまだSkype for Businessも使用できますが、Skype for Businessのほとんどの機能を内包し、さらに高度なコミュニケーション環境を提供するMicrosoft Teamsの登場により、Skype for Businessは2021年7月31日をもってサービスを終了しました。

Skype for Businessをご利用の場合は、それまでにMicrosoft Teamsに移行する必要があります。

参考:「Teamsへのアップグレード」はこちら

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