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2010年代にスマホやタブレット端末が急速に普及したことで、Wi-Fiの認知度は飛躍的に向上しました。今では、Wi-Fiを使ったことがないという人はほとんどいないのではないでしょうか。ご家庭やオフィス、駅やカフェなどいろいろな場所で何気なく使えるようになったWi-Fiですが、そもそもWi-Fiって何なの? と疑問に思ったことはありませんか? スマホをつなぐ電波の一種で、接続するとパケットが節約できるけど、ときにはつながりにくいこともある……ザックリとこんなイメージをお持ちではないでしょうか。身近ではあるけれど詳しくは知らない、今さら聞けない“Wi-Fiのキホン”について、連載コラム形式でご紹介していきます。

インターネット無線接続技術を普及促進するためのブランド名

スマホやタブレットを使う際、いつも何気なく接続しているWi-Fi。ここ10 年ほどで一気に私たちの生活に浸透してきた印象があります。いつからか当たり前に使うようになったWi-Fiですが、そもそもWi-Fiって何なのでしょう? 何かの頭文字なのか、それとも何か深い意味があるのでしょうか?

Wi-Fiとは、スマホをはじめとするネットワーク対応機器を無線接続する技術である“無線LAN”の規格のひとつで、Wireless Fidelity(ワイヤレスフィデリティ)という言葉を略したものです。Wi-Fiの普及促進を担う世界的な業界団体「Wi-Fi Alliance」が名付けた無線LANの標準規格認知のためのブランド名なのです。

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電話回線から有線LANへ――インターネット接続方式の変遷

さて、ここで“無線LAN”という言葉が出てきました。ちなみにLANとはLocal Area Network(ローカルエリアネットワーク)の略で、1990年代後半から2000年頃にかけて一般的になった、限られたエリア内の通信網を構築するための小規模ネットワーク技術のことです。インターネットの接続方式として90年代半ばから後半にかけて主流だった、電話回線にパソコンを直接つなぐ「ダイヤルアップ」という方式よりも接続スピードが速い方式がLANでした。そのため、ダイヤルアップ方式に代わり、パソコンにLANケーブルをカチッと接続してインターネットにつなぐ有線LAN方式が主流となっていきます。

オフィスではたくさんのパソコンやプリンターをネットワークにつなぐ必要がありますよね。HUB(ハブ)というケーブルの接続口を増やす装置を使えば、ひとつのネットワーク回線から複数の端末にLANケーブルをつないでインターネットに接続できるようになります。インターネット接続のほかにも、1台のプリンターを共有したり、パソコン同士でデータをやり取りしたりすることもできます。LANケーブルでインターネット回線につなぐという特性上、外部からのアクセスを防止でき、セキュリティ面でも安心です。セキュリティ管理がしやすいことから、有線LAN方式は現在でもオフィスや病院、学校など多くの場所で使われています。

無線LANの普及――立ちはだかるセキュリティ問題の壁

しかし、オフィス内にLANケーブルをたくさん引いて機器を接続するには工事などの手間もかかりますし、LANケーブルが増えると散らかったようになり見栄えが悪くなるといったデメリットがあります。そこで求められるのが“LANの無線化”です。が、ネットワーク信号をLANケーブル無しで通信する無線LAN方式は、電波の届く範囲にいる第三者に不正に侵入されやすいという弱点がありました。

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課題だった無線LANのセキュリティですが、2000年代に入りセキュリティを強化した無線LANが普及し始めます。それがWi-Fiです。

今では当たり前に使われるようになったWi-Fiですが、10年前にはまだガラケーもたくさん使われていたので、あまり普及していませんでしたよね。Wi-Fiが日本で本格的に浸透したのは2010年代に入ってからでしょう。有線でつないでいたネット通信が、アクセスポイントを介して端末と無線で接続することが一般的になりました。いちいちケーブルをつなぐ必要がなくなったことでネットがとても使いやすく便利になり、ノートパソコンはもちろん、スマホが一気に普及しました。オフィスのフリーアドレス化や、学校でのノートパソコンやタブレット端末を活用したICT授業なども実現できるようになりました。皆さんの身近な環境でも、このような変化を実感する機会があるのではないでしょうか。

Wi-Fiは世界共通語!

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多くの人たちがわかりやすく無線通信を使えるようにと名づけられたWi-Fiですが、今や世界中で通じる言葉となっています。海外を訪れた際にWi-Fiが必要になったら(コロナ禍の現状では海外への渡航は難しいですが……)、カフェやホテルで「Do you have free Wi-Fi?(Wi-Fiはありますか?)」と尋ねてみてください。

Wi-Fiを一言で説明すると、「インターネットに無線で接続してデータの送受信をおこなうためのLANシステム」ということになります。「Wireless Local Area Network」とよばれるシステムですが、ワイヤレスローカルエリアネットワークだと、字面も長くて覚えるのも大変ですよね。「ワイファイ」という短く耳に残るネーミングが、無線通信の普及を力強く後押ししたといっても過言ではないでしょう。

(連載コラム 第2回につづく)
※連載は不定期更新です。


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