米囜によるベネズ゚ラに察する軍事䜜戊では、特殊郚隊がヘリコプタヌでマドゥロ氏の邞宅に乗り蟌んだず䌝えられおいる。そこで今回は、特殊䜜戊甚のヘリコプタヌを取り䞊げおみたい。実は、求められる機胜・胜力は戊闘捜玢救難(CSAR : Combat Search and Rescue)に䜿甚するヘリコプタヌず共通する郚分が倚いのだが、特殊䜜戊機の方が、よりアグレッシブな䜿われ方をする。

  • 特殊䜜戊ヘリコプタヌは、敵地においお的確な状況把握ず生存を実珟するため、倚皮倚様な機噚を搭茉するのが特城 匕甚US Army

    特殊䜜戊ヘリコプタヌは、敵地においお的確な状況把握ず生存を実珟するため、倚皮倚様な機噚を搭茉するのが特城 匕甚US Army

特殊䜜戊ヘリコプタヌの真髄は隠密朜入

そこでたず、特殊䜜戊ヘリコプタヌずはそもそも䜕者なのか、ずいう話から。

陞軍の特殊䜜戊郚隊ずいうず、敵地に隠密裏に朜入しお、情報収集・監芖・偵察、察反乱戊あるいは反乱の支揎、さたざたな工䜜掻動などを行うものである。それを支揎するのが、特殊䜜戊ヘリコプタヌの䞻な仕事ずなる。

たず、隠密裏の朜入や脱出を自分の足で行うのは倧倉だし、移動にかかる時間が長くなる。それに、携行できる装備や物資が限られおしたう。するず、ヘリコプタヌに乗っお朜入・脱出したり、ヘリコプタヌで物資の远送補絊を実斜したりずいうニヌズが発生する。

もちろん、こうした任務は隠密裏に実斜できる方が奜たしい。敵軍ず撃ち合いながら乗り蟌んだのでは、もはや朜入ではない。そしお、ヘリコプタヌなら離着陞できる堎所の遞択肢が広い。建物の屋䞊に降着しお兵員を降ろす、なんおいう真䌌ができるのはヘリコプタヌだけだ。

固定翌機だず滑走路がなければ離着陞できないから、人員ならパラシュヌト降䞋、物資ならパラシュヌト投䞋するしかなくなる。第䞀、ガタむが倧きい䞊に地圢に玛れた隠密飛行ができない固定翌機では、隠密朜入そのもののハヌドルが高い。

  • 米陞軍が運甚する特殊䜜戊ヘリのうち、最も倧圢なのがタンデムロヌタヌのMH-47Gチヌヌク。窓の倧型化やサヌチラむトの蚭眮が興味深い 匕甚US Army

    米陞軍が運甚する特殊䜜戊ヘリのうち、最も倧圢なのがタンデムロヌタヌのMH-47Gチヌヌク。窓の倧型化やサヌチラむトの蚭眮が興味深い 匕甚US Army

さお。隠密裏に敵地に乗り蟌むのであれば、昌間よりも倜間の方が奜たしい。倜間に地圢に玛れお隠密飛行を行うためには、芖界を埗る手段ずしおのFLIR(Forward Looking Infrared、前方監芖赀倖線センサヌ)、地圢远随レヌダヌずいったものが必芁になる。

たた、堎所を間違えたら排萜にならないが、倜間の隠密朜入では目芖に頌るナビゲヌションは珟実的ではない。だから、粟確な枬䜍・航法システムも必芁になる。慣性航法システム(INS : Inertial Navigation System)ずGPS(Global Positioning System)が双璧になるが、近幎ではGPSぞの劚害や欺瞞が問題になっおいる。新たな手法が出おくるかもしれない。

そしお、埌方の指揮所、あるいは朜入しおいる友軍の特殊䜜戊郚隊などず連絡をずるための、通信手段も重芁である。VHF/UHF通信機はいうたでもなく、さらに芋通し線圏倖の遠距離通信を行うために、HF(短波)通信機や衛星通信機も欲しい。

たた、敵軍が撃っおきたずきに身を護る手段も欲しい。䜎空を飛行するヘリコプタヌにずっお、最倧の脅嚁は察空機関砲や地察空ミサむルだから、レヌダヌ譊報受信機(RWR : Radar Warning Receiver)、チャフ/フレア・ディスペンサヌ、赀倖線ゞャマヌあたりを茉せたくなる。䜿わずに枈めばその方がいいに決たっおいるが、䞇䞀の事態ぞの備えは芁る。

機䜓の偎では、航続距離を延䌞するための空䞭絊油装眮や増蚭燃料タンク、ホバリングしながら人員を降ろしたり匕き䞊げたりするためのホむスト、ずいったものも欲しい。たた、゚ンゞン排気を呚囲の空気ず混ぜお枩床を䞋げるための赀倖線サプレッサヌも、ミサむル避けの手段ずしお欠かせない。

  • 特殊䜜戊ヘリのワヌクホヌス、MH-60M。通信機を5台も茉せおいる䞊に、自機の䜍眮を友軍に送るBFT(Blue Force Tracker)たで備えおいるのが興味深い 匕甚US Army

    特殊䜜戊ヘリのワヌクホヌス、MH-60M。通信機を5台も茉せおいる䞊に、自機の䜍眮を友軍に送るBFT(Blue Force Tracker)たで備えおいるのが興味深い 匕甚US Army

特殊䜜戊ヘリは亀戊が前提

ここたでは、実はCSAR甚のヘリコプタヌでも特殊䜜戊甚のヘリコプタヌでも共通する話である。

ただし、CSARでは「隠密裏に朜入しお、敵地に取り残された友軍の搭乗員を救い出す」こずが第䞀の任務だから、芋぀からずに枈めばそれに越したこずはない。戊闘任務は可胜な限り避けたいずころ。降着堎所(LZ)がホット、぀たり敵軍が近隣にいお撃っおくるような堎所にわざわざ降りるよりも、敵軍がいない堎所に忍び蟌んで救出する方が奜たしい。

ずころが、特殊䜜戊ヘリコプタヌはもっずアグレッシブずいうか、戊闘任務をこちらから仕掛ける可胜性もある。地䞊にいる特殊䜜戊郚隊を空から火力支揎するような堎面だっお考えられる。

そこがCSARず倧きく異なるずころ。それを映像で芋られる事䟋ずいうず、米陞軍のAH-6リトルバヌドが登堎する映画「ブラックホヌク・ダりン」がある。

  • AH-6シリヌズの最新型、AH-6Mが備える装備を瀺した図 匕甚US Army

    AH-6シリヌズの最新型、AH-6Mが備える装備を瀺した図 匕甚US Army

こちらから戊闘を仕掛ける可胜性もあるなら、圓然ながら機関銃、ロケット匟、察戊車ミサむルずいった兵装を茉せたくなる(CSARならせいぜい、LZを制圧するための機関銃ぐらいだ)。そしおレヌザヌ誘導ロケット匟や察戊車ミサむルを撃぀ためには、それを誘導するための仕掛けも必芁になる。

そのため、CSAR甚のヘリコプタヌですら機䜓の倖郚にさたざたなセンサヌ機噚などが取り付いお「ひっ぀きものだらけ」になるのだが、特殊䜜戊ヘリコプタヌならなおのこずである。それを極めたのが、米陞軍のMH-60L DAP(Direct Action Penetrator)ずいうこずになる。

時には支揎機も必芁になる

CSARにしろ特殊䜜戊にしろ、隠密裏に朜入しお、敵に気付かれないように任務を達成できるのであれば、それに越したこずはない。しかし、それができるのは郜垂郚から倖れた堎所に限られよう。

垂街地の䞊空に突入しないず任務を達成できたせん、ずいうこずになれば、いくら倜間でも目芖されたり、音を聞き぀けられたりする可胜性は䞊がる。䞻芁郜垂なら、戊闘機や防空システムが配備されおいる可胜性も䞊がる。

するず、堎合によっおは戊闘機や電子戊機を䜿っお防空システムを぀ぶすずか、敵戊闘機を排陀するずか、敵軍の通信を機胜䞍党に陥らせるずかいった支揎策を講じお、“ドアを蹎砎った” ずころに特殊䜜戊ヘリを突っ蟌たせるような䜜戊も必芁になるわけである。

井䞊孝叞


鉄道・航空ずいった各皮亀通機関や軍事分野で、技術分野を䞭心ずする著述掻動を展開䞭のテクニカルラむタヌ。
マむクロ゜フト株匏䌚瀟を経お1999幎春に独立。『戊うコンピュヌタ(V)3』(朮曞房光人瀟)のように情報通信技術を切口にする展開に加えお、さたざたな分野の蚘事を手掛ける。マむナ4ビニュヌスに加えお『軍事研究』『䞞』『Jwings』『航空ファン』『䞖界の艊船』『新幹線EX』などにも寄皿しおいる。このほど、本連茉「軍事ずIT」の単行本第6匟『軍甚通信 (わかりやすい防衛テクノロゞヌ)』が刊行された。