今回は「Googleスライド」の便利な機能を紹介していきたいと思います。Googleスライドでスライドショーを実行して実際にプレゼンテーションをする、プレゼンテーションモード中に役立つ機能が利用できる「プレゼンター表示」は第28回で紹介した通りですが、もう1つ利用すると便利な機能があります。→過去の「Google Workspaceをビジネスで活用する」の回はこちらを参照。

Googleスライドの便利な機能

それは、プレゼンテーションモード中にマウスカーソルを左下に合わせると表示されるメニューです。このメニューを利用すれば、マウスを使ってプレゼンテーション中にさまざまな操作ができるようになります。

最もポピュラーな操作となるのはページの移動で、左右の矢印ボタンを押して前後のページに移動できるのはもちろんのこと、ページ数のボタンをクリックすれば指定のページに移動することも可能です。

さらにメニューボタンを押すことで、より多くの機能を使うことができます。中でもプレゼンテーション中に使うことで便利な機能の1つが「レーザーポインタ」ではないでしょうか。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第74回

    メニューボタンを押せばレーザーポインタなどさまざまな機能を利用できる

これは文字通り、マウスをレーザーポインタとして活用できるようになるもので、メニューから「レーザーポインタをオンにする」を選ぶことで利用できます。マウスカーソルを動かすとその軌跡が赤色の線で表示されることから、実際のレーザーポインタのように、スライド内の特定の場所を指し示すのに役立つでしょう。

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    レーザーポインタを使っている所。実際のレーザーポインタのようにマウスを動かした軌跡が残るので、スライド中の特定の場所を指し示すのに役立つ

新機能の「ペン」

そして、もう1つ便利なのが、2023年に追加された新機能の「ペン」です。これはプレゼンテーション中のスライドにペンで線を引くことができる機能。レーザーポインタはマウスを動かした時しか線が表示されませんが、ペンで引いた線はプレゼンテーションモード中は残り続けるので、プレゼンテーション中にスライドの特定の場所を強調したり、注釈を入れたりするのに役立つ機能となります。

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    「ペン」を使えば、スライドに直接線を引いて際立たせることなども可能だ

ペンを利用するには、先のメニューから「ペンをオンにする」を選び、マウスのボタンを押してドラッグすることで、注釈を入れたい場所に線を引いたり、囲んだりすることができます。操作は一般的なお絵描きツールと同じですので、操作に難しさを感じることもないのではないでしょうか。

また、ペンをオンにした状態では左下のメニューにペンと消しゴムのボタンが現れるので、ペンのボタンを押すとペンの色を4色から選ぶことができます。

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    ペンの使用中は左下のメニューにペンボタン(1)が現れるので、それを押すとペンの色(2)を選択できる

一方の消しゴムボタンは、押した後に「すべてを消去」を選ぶことで、ペンで入れた注釈をすべて消すことができます。

なお、ペンはレーザーポインタと同時に利用することも可能であるほか、描いた線は消去しない限りプレゼンテーションモードの最中は表示され続けるものの、プレゼンテーション終了後元のファイルには残らないことから積極的に利用しても問題ありません。

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    消しゴムボタン(1)を押し、「すべてを消去」(2)を選ぶとペンで描いた線をすべて消すことができる

他にもメニューからは多くの機能が利用でき、プレゼンター表示を呼び出してスピーカーノートやQ&A機能を呼び出すこともできるほか、スライドショーの全画面表示を終了させたり、スライドショー自体を終了させたりすることも可能。キーボードが利用できない場合はかなり役立つのではないでしょうか。

加えて「自動再生」を選ぶことによってスライドショーの自動再生も可能で、スライドショーが切り替わる時間をメニューから選び、「再生」をクリックすれば自動再生が始まります。なお「ループ再生」を選ぶことでスライドショーのループ再生も可能ですので、プレゼンテーションだけでなくイベントや店頭でのPOPなどに活用するのも悪くないでしょう。

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    自動再生を利用するにはメニューから「自動再生」(1)を選び、スライド切り替え時間(2)を選んだ後に「再生」をクリックする

さらに、「PDF」「PPTX」形式でのダウンロードや、日本語には対応していませんが字幕表示の設定など、このメニューからさまざまな操作が可能となっています。有効活用すればプレゼンテーションがより便利になるだけに、ぜひ覚えておきたい所です。