前回に引き続き、今回も拡張機能「VisiOS」の使い方を紹介していく。VisiOSには、文書ファイルを作成・編集できる「ドキュメント」という機能が用意されている。また、YouTube動画の「プレイリスト」を作成する機能もある。さらに「VisiOS用のアプリ」をインストールして、さまざまな機能を追加することも可能となっている。
アプリも使える「VisiOS」
Chromeの拡張機能「VisiOS」には、文書ファイルを作成・編集できるアプリ、YouTube動画のプレイリトを作成・再生できるアプリが標準装備されている。さらに、「VisiOS用のアプリ」を追加インストールして利用することも可能となっている。今回は、これらの機能の使い方を詳しく紹介していこう。
ドキュメント(文書ファイル)の作成
まずは、文書ファイルを作成・編集できる「ドキュメント」の使い方から紹介していこう。VisiOS上に文書ファイルを作成するときは、デスクトップの余白部分を右クリックし、「ドキュメントを作る」を選択すればよい。
すると、右クリックした位置に「New Doc.doc」という名前のファイルが作成される。このファイルをダブルクリックして開くと、ドキュメント編集用のアプリが起動し、白紙の文書が表示される。
あとは、この画面に文字を入力して文書を作成していくだけ。単に文字を入力できるだけでなく、文字サイズや文字色、太字/斜体、インデント、行揃え、箇条書きなどの書式を指定することも可能となっている。
編集画面のインタフェースは一般的なものなので、Wordなどの使用経験がある人なら特に問題なく作業を進められるだろう。ただし、文書は自動保存されないことに注意する必要がある。作成した文書をファイルに保存(上書き保存)するには、上図に示したフロッピーディスクのアイコンをクリックする必要がある。
文書内に画像を挿入することも可能だ。この場合は、画像の挿入位置にカーソルを移動し、以下の図に示したアイコンをクリックすればよい。
すると、以下の図のような画面が表示されるので、画像ファイルを指定して「OK」ボタンをクリックする。PCに保存されている画像ファイルだけでなく、Webに掲載されている画像のURLを指定する方法にも対応している。
文書に挿入した画像をクリックして選択すると、簡単な画像編集ツールが表示される。ここで画像のサイズを調整したり、回転や反転、行揃えといった書式を指定したりできる。
文書の編集が済んだら「ドキュメント」のウィンドウを閉じて、ファイル名を適当な名前に変更する(文書を編集する前にファイル名を変更しておいてもよい)。これで文書ファイルの作成は完了となる。
もちろん、作成した文書ファイルはいつでも再編集できる。文書を閲覧するだけの場合は「プレビュー」を活用してもよい。文書ファイルを選択した状態で「スペース」キーを押すと、以下の図のようなウィンドウが表示され、文書の内容を確認できるようになる。ちなみに、こちらは閲覧専用のアプリとなるため、文書の編集は行えない。
プレイリストの作成
続いては、YouTube動画の「プレイリスト」を作成する方法を紹介していこう。この機能を利用するときは、あらかじめ「プレイリストに登録したい動画ページ」を各タブに開いておく必要がある。準備できたら、デスクトップの余白部分を右クリックし、「プレイリストを作る」を選択する。
すると、「New Playlist.pl」という名前のファイルが作成される。この時点でファイル名を適当な名前に変更しておくとよいだろう。
「プレイリスト」のファイルをダブルクリックして開くと、以下の図のようなウィンドウが表示される。このウィンドウ内に各タブ(動画ページ)をドラッグ&ドロップして、動画をプレイリストに登録していく。
プレイリストを作成できたら、各動画ページのタブは閉じてしまって構わない。あとは、右側に表示されているリストをクリックして動画を再生するだけ。プレイリストに登録した動画は、VisiOSのデスクトップ上で再生されるようになっている。もちろん、全画面表示にも対応している
新しいアプリのインストール
VisiOSの凄いところは「VisiOS用のアプリ」も配布されていること。このため、アプリをインストールすることにより「新しい機能」を追加することも可能となっている。利用可能なアプリを調べたいときは、デスクトップの右下に表示されている「+」をクリックして「Install Apps」を選択すればよい。
すると「App Store」が起動し、VisiOSで利用できるアプリの一覧が表示される。本稿執筆時点(2025年5月)において、「App Store」には90個以上のアプリが掲載されていた。VisiOS自体がChromeの拡張機能であるのに、そこに追加できるアプリが90個以上もあるというのは驚きだ。
すべてのアプリを見ていくのが大変な場合は、「カテゴリ」で絞り込んでアプリの一覧を表示してもよい。
あとは、気になるアプリのキャプチャ画面と説明文(英語)を確認し、「デスクトップにインストール」ボタンをクリックするだけ。これでアプリをインストールできる。
インストールしたアプリは、デスクトップ上にアイコンとして表示される(拡張子.app)。このアイコンをダブルクリックすると、アプリを起動できる。以下の図は「Visi Calendar」というアプリを起動した例だ。各自の予定などを記入できる手軽な「スケジューラー」として活用できるだろう。
そのほか、実用的なアプリとしては、時計、電卓、通貨レート(FX)の表示、などを実現してくれるアプリが配布されている。
さらに、テトリス、2048、将棋などのゲームアプリも配布されていた。こちらは、ちょっとした息抜きに使えるかもしれない。
これらのアプリは有志により作成されたもので、プログラミングの知識があれば自分で「VisiOS用のアプリ」を開発することも可能となっている。
このように、VisiOSはChromeの拡張機能でありながら、それ自身がOSのような存在になっている。ブックマークの管理、メモやタスクも書き込めるデスクトップ、文書ファイルの作成・編集、プレイリストの作成・再生、アプリの追加など、OSといっても過言ではないくらいの機能が備えられている。
次回は、VisiOSの最終回として、その他の便利な機能や各種設定などを紹介する。こちらもあわせて一読いただきたい。