Broadcomは10月20日、NTTドコモのデジタルサービスを支えるプライベートクラウドの継続的な高度化に向け、同社と10年間の長期包括契約を締結したと発表した。「VMware Cloud Foundation(VCF)」をはじめとするVMware製品のライセンス、技術支援、保守サポートを契約の対象とする。
継続性、安全性、俊敏性の3領域で高度化を支援
VMware(現Broadcom)は、NTTドコモが2019年にVCFの利用を開始して以来、同社と連携し、VCFを中核とするプライベートクラウドを構築・運用してきた。今回の契約を基盤に、両社は長期的な技術ロードマップをすり合わせ、サービス基盤の継続的な高度化に取り組む。
重点領域として挙げるのは、サービスの継続性、安全性、提供の俊敏性の3つである。
継続性の面では、VCFを活用し、サービスを継続しながらシステムの更改や保守を迅速に実施できる環境を強化。サーバー、ストレージ、ネットワークを統合的に管理し、設備の増設や容量の拡張に対応するほか、利用状況に応じてシステムリソースを自律的に最適配置・拡張する。また、VCF Forte Supportも利用し、システムの継続的な運用を支える。
安全性については、VCFによるパッチの迅速な適用機能や予兆検知機能を活用する。システム全体の状態を把握するとともに、AIOpsへの取り組みを通じて異常の早期発見と対応の迅速化につなげる。専任のSupport Account Manager(SAM)およびTechnical Account Manager(TAM)とも連携し、新たな技術やセキュリティ対策を取り入れるとしている。
俊敏性の面では、VCFのKubernetesランタイムである「VMware vSphere Kubernetes Service(VKS)」を使用し、仮想マシンとコンテナを共通基盤上で運用する。開発・運用機能や、開発・テスト・リリースプロセスの自動化により、開発環境の準備からサービス提供までを効率化するという。
仮想マシン、コンテナ、AIを統合する基盤へ
Broadcomは今回の契約を通じて、NTTドコモが大規模インフラの運用で培った知見に、自社の技術とエンジニアリングリソースを組み合わせる。サービス基盤の継続性や安全性、提供スピードの向上に両社で取り組む方針だ。
今後は、NTTドコモのサービス基盤を、仮想マシン、コンテナ、AIを統合する次世代プラットフォームへ進化させる計画。VCFを基盤とするプライベートクラウドで、AIによる運用の自動化と高度化も進める。
さらに、AI利用の拡大やAIを悪用した脅威、6G・IOWNなどの技術・事業環境の変化を見据え、NTTドコモのサービス基盤が新しい技術を柔軟に取り込みながら進化できる環境を両社で整備していくとしている。