アクティヴァーチ・コンサルティングは10月19日、「最適化予測サービス」と「耐量子暗号セキュリティサービス」の提供を10月16日に開始したと発表した。AIや量子関連技術を用いた企業の意思決定と、将来の量子コンピュータを想定したセキュリティ対策を支援する。

AI予測と数理最適化・量子関連手法を比較

最適化予測サービスは、AIによる予測と数理最適化・量子関連手法を組み合わせ、複雑な制約条件を伴う意思決定を支援するというもの。生成AIを使って予測因子の候補を探索し、利用可能なデータに基づいて予測モデルを構築・評価する。さらに、従来の数理最適化手法や量子関連手法を用いて、条件に合った組み合わせを探索するという。

量子技術の採用を前提とせず、従来手法との比較検証を通じて、対象業務に適した方式を選定。古典的な数理最適化手法と、QUBOなどを用いた量子関連手法について、解の質や制約条件の充足、計算時間、実装可能性などを評価する。なお、量子コンピュータの利用や、従来手法に対する性能上の優位性を保証するものではないとしている。

活用領域として、金融・資産運用における投資ポートフォリオの評価や配分案の検討、製造業の生産計画や設備・人員配置、物流分野の配送計画や在庫・資源配分などを想定する。このほか、予算配分や案件の優先順位付け、研究開発における複数候補の探索・評価なども挙げている。

支援範囲には、経営・業務課題の整理と評価指標の設計、予測モデルの構築・評価、数理最適化・量子関連手法の比較検証が含まれる。検証結果を踏まえ、導入計画の策定や既存システムとの連携、運用ルールの整備、継続的な改善も支援する。

同サービスでは、量子コンピューティングおよびAI分野の技術企業であるblueqatと連携し、AI・量子関連アルゴリズムの技術的な検討や計算環境の活用、検証・実装などを行う。

暗号利用状況の可視化からPQC移行まで支援

一方、耐量子暗号セキュリティサービスでは、企業が利用している暗号技術の調査・可視化から、リスク評価、耐量子暗号(PQC:Post-Quantum Cryptography)への移行計画の策定、移行プロジェクトの推進、運用体制の整備までを支援する。金融機関や製造業、通信事業者、医療機関など、重要な情報を長期間保護する必要がある企業・組織を主な対象としている。

同サービスでは、通信やサーバ、端末などで使われている暗号技術を調査し、対象範囲における利用状況を可視化する。使用中の暗号技術やシステムの重要性、情報の機密性、保護期間、更新計画などを踏まえ、対応の優先順位も整理するという。

PQCへの移行に向けては、移行対象や検証項目、実施順序、体制、スケジュールを整理し、顧客のシステム環境や業務上の制約に応じたロードマップを策定。必要に応じてPoCや技術評価、進捗・課題管理、関係事業者との調整も支援する。システムの改修や移行実装については、顧客やシステムインテグレーターなどと連携するとしている。

技術面では、量子セキュリティ分野を手掛けるQNS Servicesと連携し、同社の暗号利用状況可視化ツール「CipherLens(サイファーレンズ)」などを活用した調査・評価や、PQCへの移行方式の技術的検討を進める。

アクティヴァーチ・コンサルティングは両サービスの提供主体として、経営・業務課題の整理、サービス設計、技術選定、導入・移行計画の策定、プロジェクト全体の推進を担う。