日立製作所(以下、日立)は10月9日、Anthropicが立ち上げた重要インフラ向けサイバー防衛プログラム「Critical Infrastructure Defense Program」に、創設パートナーとして参画すると発表した。
同プログラムでは、AnthropicのAIモデル「Claude」を活用し、重要インフラにおける脆弱性の迅速な検出や修復などを目指す。日立はOT(制御・運用技術)の知見を提供するほか、プログラムで得た知見を「HMAX Cyber」の高度化やOT製品のセキュリティ強化につなげる。
重要インフラを守るAnthropicの新プログラムに参画
Anthropicが10月8日(米国時間)に立ち上げた「Critical Infrastructure Defense Program」は、電力、水、製造、交通などの制御システムを対象とする取り組みだ。重要インフラのサイバー防衛強化を目的としている。
重要インフラでは、システムを容易に停止できないという特有の課題がある。そのため、システム停止を伴うパッチ適用などのセキュリティ対策を実施しにくい場合がある。
一方、AIの進展によって、脆弱性の公開から悪用までの時間は大きく短縮している。こうした状況から、攻撃を前提としたシステムへの再構築が求められているという。
「Claude」で脆弱性の迅速な検出・修復を目指す
本プログラムでは、重要インフラ事業者が信頼するシステムインテグレーターやセキュリティ企業などの製品・サービスに、AnthropicのAIモデル「Claude」を活用。脆弱性の迅速な検出や修復をはじめとしたサイバーセキュリティの強化を目指す。
日立はワーキンググループなどに参加し、重要インフラ分野で蓄積してきたOTの知見を共有、プログラムに貢献する方針だ。
Anthropicとの連携を重ね、重要インフラのセキュリティ強化を推進
日立とAnthropicの連携は今回が初めてではない。両社は2026年5月に戦略的パートナーシップを締結した。同年6月には、Anthropicが推進する共同イニシアチブ「Project Glasswing」に日立が参画した。さらに7月には、Project Glasswingを通じたセキュリティ検証プロセスの加速を発表。9月には、AI時代の事業継続を支援するオペレーショナルレジリエンスサービス「HMAX Cyber」の提供を開始している。
日立は今後、Anthropicやプログラム参加メンバーとの連携を通じて、重要インフラにおけるサイバーレジリエンスのさらなる向上を目指すという。