三菱電機と神鋼環境ソリューションは4月9日、上下水道事業における包括的な戦略提携契約を同7日に締結したと発表した。今回の契約にもとづき、浄水場・下水処理場のプロセス最適化を実現するソリューションを共同開発するとともに、官民連携で実施されるPPP/PFI(Public Private Partnership)事業に対して共同で参画・提案を行い、浄水場・下水処理場運営における安定稼働やLCC(Life Cycle Cost)低減を推進していく。

  • 多くの企業でRoAIを実現できていないという

    左から三菱電機 上席執行役員 社会システム事業本部長の増田直人氏、神鋼環境ソリューション 代表取締役社長の奥村英樹氏

提携の背景

近年、上下水道事業を管理・運営する全国の自治体では、人口減少に伴う財政難や人手不足などが深刻化するなか、老朽化するインフラの整備・運営が課題となっている。こうした課題に対する解決策の1つとして、政府は浄水場・下水処理場などの整備・運営に民間事業者の技術や資金を活用するPPP/PFI事業を推進している。

2023年には、長期契約(原則10年)でO&M(Operation & Maintenance:維持管理)と更新を一体的にマネジメントする新たな官民連携方式(管理・更新一体マネジメント方式)と民間事業者に運営をゆだねる「コンセッション方式」を併せて「水の官民連携(ウォーターPPP)」として導入を拡大することを決定。

このような状況のなか、浄水場・下水処理場などのPPP/PFI事業において、老朽化するインフラの整備・運営に対し、効率的かつ効果的な建設工事・O&Mの実施による安定稼働やLCC低減の実現が求められているという。

提携の概要

上下水道事業において、三菱電機は浄水場・下水処理場などの監視制御設備や受変電設備などの電気設備、神鋼環境ソリューションは浄水場における生物処理や下水処理場における汚泥の消化、燃料化などの脱炭素に繋がる機械設備の開発・設計・建設・保守点検・修繕などを行っている。

今回の提携では、三菱電機がAI 技術やデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」を活用した、運転管理データなどの収集、分析およびデジタルツインの構築を担い、神鋼環境ソリューションでは運転管理データや保守点検・修繕履歴データ、運転管理パターンなどのO&M 経験・ノウハウを提供する。

今回の提携により、両社のノウハウを掛け合わせ、浄水場および下水処理場などにおける処理プロセスの全体最適化や各種設備のメンテナンス効率化の実現に向けたソリューションの共同開発を行うとともに、PPP/PFI事業へ共同参画し、具体案件の共同提案を進めていく。