レノボジャパンは4月7日、同社ノートPC「ThinkPad」法人向けモデルの2026年新製品群を発表した。今回登場したラインナップは全10モデルで、すべての筐体デザインでCopilot+ PC対応モデルを用意している。
新製品の中でも「ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition」は、筐体上下両面から内部にアクセスできる「スペース・フレーム」と呼ばれる新機構を採用し、軽さと性能を高いレベルで両立したフラッグシップ機。新機構によってメンテナンス性も高まった。
ThinkPadがCopilot+ PCに刷新、AI時代の生産性向上へ
まずは発表されたThinkPad 2026年モデルのラインナップ(10モデル)を見ていこう。
- ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition:4月7日発売、654,060円~
- ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Edition:4月7日発売、707,960円~
- ThinkPad T14s Gen 7:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad T14s 2-in-1 Gen 2:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad T14 Gen 7:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad T16 Gen 5:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad X13 Gen 7:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad X13 Detachable Gen 1:2026年7月中旬以降発売
- ThinkPad L14 Gen 7:2026年5月中旬以降発売
- ThinkPad L16 Gen 3:2026年5月中旬以降発売
ThinkPadは1992年に発表された「ThinkPad 700C」(IBM)を初代と位置付け、約30年以上にわたり「生産性向上のためのワークツール」として進化してきた。今はAIを前提とした生産性向上に寄与するため、PCを使う従業員やIT管理者向けの性能向上が重要な要素の1つとなっている。
新しいThinkPadはAI時代を見据え、Core Ultra シリーズ3またはRyzen AI PRO 400シリーズ搭載モデルを全筐体デザインで用意。Microsoftが提唱するCopilot+ PCに準拠した。
なおラインナップ全体ではバリエーション製品として、例えばT14s Gen 7でSnapdragon X2 Elite/Plus搭載モデル、T14 Gen 7およびT16 Gen 7でRyzen AI PRO 200シリーズ搭載モデルも存在する(後者2モデルは非Copilot+ PC)。
またハイブリッドワークの普及を背景に、通信機能をさらに強化。全モデルで内蔵5Gまたは4G LTEを組み込めるオプションを提供する。法人向けのデバイス組み込み型通信サービス「Lenovo ConnectIN」も改めて紹介された。同サービスは5G/4G LTE内蔵のThinkPadに付帯できる使い放題通信サービスで、国際ローミングに対応したSKUも提供する。
ThinkPadの伝統である高いメンテナンス性も重視し、特にTシリーズではバッテリーや対応USB Type-C端子といったパーツがユーザー側で交換可能となった。ビジネス向けPCで重要なセキュリティにも言及し、ファームウェアなどの国内で設計・管理、米国NISTの基準への準拠、安全なサプライチェーン管理などに取り組んでいるという。
新X1 Carbonの革新設計に注目、余剰スペースを有効活用
ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Editionは今回発表された全ラインナップの中でも、最も先進的な機構を備えた14型のフラッグシップPCだ。
新製品ではキーボード面・底面の両方を外して、内部基板にアクセスできる画期的な新機構「スペース・フレーム」を採用。従来のユニボディ設計では基板の底面側にのみコネクタ類を実装していたが、同機構によりコネクタをキーボード面側にも実装すること(両面実装)が可能となった。
これによりキーボード面・底面スペースに余裕が生まれ、さまざまな機能改善が実施された。1つは冷却機構で全世代から大幅に大型化し、高いCPU性能に耐えうる設計になっている。ヒートパイプ・フィンはアルミを多く採用することで、大型化しつつ従来より軽量化した。なおプロセッサは最大でCore Ultra X7 368H vProを選択できる。
マザーボード自体も前世代から約18%小型化。スペース・フレームによって生まれた底面の余剰スペースに、従来ヒンジに内蔵していたWi-Fiアンテナを小型化して収納できたため、ヒンジを小型化してキーボード面がより広く使えるようになった。
ヒンジの小型化で作られた余剰スペースはタッチパッドの大型化に全振りし、前世代比でタッチパッド表面積が約23%大型化している。なお、Wi-Fiアンテナは左右の角手前に内蔵されているが、スペースに余裕があるためアンテナの下にスピーカーを大型化し内蔵している。担当者によると「音は相当良くなっている」とのこと。
キーボード面を外せるようになったことで、キーボードモジュールの交換に要する時間も従来から9割削減され、オンサイト修理時のダウンタイムが最小化した。キー単位の交換も可能だ。キー構造も見直し、静音化と指への負担が少ない打鍵感へ改善したとする。バックライトの透過構造も変更し、約40%向上させた。
機構が一新されているが、重さは約977gからと1kgを切る点も特徴。性能と軽さ、メンテナンス性を高い水準で1台に融合させたモバイルPCとなっている。














