2026年4月1日、NECは新入社員を迎える入社式「Welcome Session 2026」を、神奈川県川崎市のNEC玉川事業場で開催した。

今年はNECソリューションイノベータと合同で実施され、両会場をオンラインで接続する形で行われた。

約800人の新入社員が参加し、受付には顔認証システムが初めて導入された。

  • 4月1日に開催されたNECの入社式「Welcome Session 2026」の様子

    4月1日に開催されたNECの入社式「Welcome Session 2026」の様子

なぜ速い?NECの顔認証で受付が60分→15分に短縮

受付では、NECの顔認証システム「NEC Smart ID Express」を用いた入場が行われた。事前に登録した顔情報をもとに、入場エリア内の人物を自動で検出・認識する仕組みで、スムーズな入場が可能となっていた。

  • 受付にはNECの顔認証システム「NEC Smart ID Express」が用いられ、スムーズな入場が行われていた。

    受付にはNECの顔認証システム「NEC Smart ID Express」が用いられ、スムーズな入場が行われていた。

  • 液晶パネルでは、自身の座席番号を確認することができる。

    液晶パネルでは、自身の座席番号を確認することができる。

当日は入場を複数のブロックに分けて対応しており、取材時には約400人の入場が15分程度で完了。従来は1時間ほどかかっていた受付が大幅に短縮され、行列の解消や負担軽減にもつながっていた。

この仕組みはイベント受付にとどまらず、社員証を使わない入館管理やオフィスの人流可視化など、企業ITの現場への展開も現実的だ。特に大規模オフィスやイベント運営においては、受付業務の省人化やセキュリティ強化の観点からも導入メリットは大きい。

社長が新入社員に求めるものは?「変化を仕掛ける側に」

開会にあたり、NEC取締役 代表執行役社長 兼 CEOの森田隆之氏が登壇し、新入社員に向けてメッセージを送った。

森田氏はまず、「NECグループへようこそ。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしていました」と歓迎の言葉を述べた上で、「これから不安や緊張もあるかもしれないが、NECには世界に11万人の仲間がいる。困ったことがあれば遠慮なく頼ってほしい」と呼びかけた。

  • 新入社員に向けてメッセージを送る、NEC 取締役 代表執行役社長 兼 CEOの森田隆之氏

    新入社員に向けてメッセージを送る、NEC 取締役 代表執行役社長 兼 CEOの森田隆之氏

一方で、社会人としての責任についても言及。「今日から皆さんの行動はNECの行動にもなる」とし、自身の行動が社会からの信頼に直結することを踏まえ、「責任の大きさを自覚し、より良い社会の実現に向けて行動してほしい」と激励を送った。

続けて「安定な企業は不安定で、不安定な企業は安定である」という言葉を紹介。変化の激しい時代において安定を求め続けることは競争力の低下につながるとし、「変化に対応するだけでなく、自ら変化を仕掛ける側に立ってほしい」と新入社員に期待を寄せた。さらに、「拙速は巧遅に勝る」という言葉にも触れ、まず行動し、そこから学ぶことの大切さを強調した。

続いて、NECソリューションイノベータ 代表取締役 執行役員社長の岩井孝夫氏が登壇。岩井氏は、AI時代における新入社員への期待について言及し、「AIの進展は社会やビジネスの前提を大きく変えていく。この変化をピンチではなくチャンスと捉えてほしい」と語った。

また、「仕事の中でわからないことや戸惑う場面が出てくるが、それは新しい知識、いわば“知的な筋肉"を使っている状態」と説明し、「筋肉痛を楽しむように、その過程そのものを前向きに捉えてほしい」と、新入社員にエールを送った。

最後に、NEC 執行役 Corporate EVP 兼 CHROの長田志織氏が登壇し、「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」というNECのパーパスについて説明した。「やりたいことに手を挙げ、挑戦し続けてほしい。NECグループにはそのチャンスと支援があります。」と新入社員に呼びかけた。

  • NEC 執行役 Corporate EVP 兼 CHROの長田志織氏(左)と、浦安会場からオンラインで登壇したNECソリューションイノベータ 代表取締役 執行役員社長の岩井孝夫氏(右)

    NEC 執行役 Corporate EVP 兼 CHROの長田志織氏(左)と、浦安会場からオンラインで登壇したNECソリューションイノベータ 代表取締役 執行役員社長の岩井孝夫氏(右)

新入社員はどう考えた?「小さな変化」への答えが分散

式の後半では、新入社員が参加するセッションが実施された。会場では色のついたカードを用い、提示された問いに対してそれぞれの考えを示す形式が取られた。

1つ目の問いは「入社した今日から、あなたが始めたい小さな変化は?」。

「まずはやってみる」「周囲を頼る」「失敗を恐れず挑戦する」「自分らしく行動する」といった選択肢が提示され、新入社員はそれぞれの考えに応じた色のカードを掲げた。回答は大きく偏ることなく分かれ、それぞれが異なるスタンスを持っている様子が見て取れた。

続く2つ目の問いは「これから出会う仲間と一緒に作っていきたい変化の続きは?」。

「ITで人々の生活を豊かにする」「安心・安全な社会をつくる」「新しい価値を生み出す」「挑戦し続ける文化をつくる」といった選択肢に対し、こちらも回答はほぼ均等に分かれ、新入社員それぞれが描く未来像の多様さが表れていた。

  • 新入社員が参加するセッションの様子

    新入社員が参加するセッションの様子

「緊張とワクワク」新入社員が語る入社初日とこれから

新入社員を代表して、ITサービス関係部門 システムエンジニア職として配属予定の木村晴大さんと、同部門 営業・ビジネスデザイン職として配属予定の西原愛華さんに話を聞いた。

  • 入社初日の心境やこれからについて語った、木村晴大さん(左)と西原愛華さん(右)

    入社初日の心境やこれからについて語った、木村晴大さん(左)と西原愛華さん(右)

木村さんは、「社会人1日目ということで緊張もあるが、ワクワクした気持ちも大きい」と率直な心境を語った。NECを志望した理由については、「公共や行政など、人々の生活に広く関わるシステムに携われる点に魅力を感じた」とし、「そうした分野で、自分の関わったシステムを通じて多くの人の生活を支え、より豊かにしていきたい」と今後の目標を語った。

一方、西原さんは、「NECは大きな会社という印象があったが、インターンシップを通じて技術が身近なところで活用されていることを実感し、人々の身近にある会社だと感じた」と話す。また、「就職活動の段階から一人ひとりに丁寧に対応してもらい、内定後も継続的にフォローがあった」と振り返り、「不安を感じることなく入社の日を迎えることができた」と話した。

顔認証による受付の導入や、参加型のセッションを通じて構成された今回の入社式。登壇者からは変化の時代において主体的に挑戦していくことの重要性が新入社員に向けて語られた。新たに加わった新入社員が、今後どのような挑戦を重ねていくのかが期待される。