電通は3月31日、「全国メディアプロフィールサーベイ2025」(MPS)とデータ分析技術「CALC」を活用し、新聞・新聞広告の効果を因果の観点から分析した結果を公表した。

初めてMPSとCALCのデータ連携を行ったことで、従来のクロス集計や相関分析では捉え切れなかった新聞・新聞広告の価値や役割、これまで解明できていなかった因果関係が明らかになったとしている。

  • 「新聞は日常生活に欠かせない」を目的変数とした場合の価値構造

    「新聞は日常生活に欠かせない」を目的変数とした場合の価値構造

分析技術の詳細

今回の分析は、社会全体でビッグデータ活用が進み、メディア環境が複雑化する中、クロス集計や相関分析のみではメディアの価値を十分に説明できない場面が増えてきたことを踏まえ、因果構造に基づく新たな分析手法として取り入れたもの。

CALCは、多様なデータから潜在的な重要因子を含む高精度な因果モデルを推測するデータ分析技術で、電通総研、ソニーコンピュータサイエンス研究所、クウジットの3社が共同で提供している。

新聞広告がSNSでの拡散につながる効果を持つ

分析で得られた主なファインディングスとして、まず新聞は日常的に接触することで、深い理解や能動的な情報収集、自己成長につながる媒体となることを確認したという。

また、MPSで聴取対象としている47の商品・サービスカテゴリーにおける企業広告への関心について分析したところ、企業広告への関心形成に新聞広告が直接的に影響する傾向が見られ、その形成において「社会課題解決に向けた取り組みの理解」を促す重要な役割を果たしていることが明らかになったとしている。

  • 「企業広告への関心」を目的変数とした因果モデル

    「企業広告への関心」を目的変数とした因果モデル

さらに、SNS上での拡散や発信に関する分析では、新聞広告がSNSでの拡散につながる効果を持つことも確認した。新聞広告に接触した生活者が、企業の取り組みへの理解を深めた上でSNSで発信する流れが因果推論モデルからも示された。これにより、新聞広告が企業理解を促し、結果としてSNSでの情報拡散にも寄与していることが明らかになったという。

電通は今後も因果推論を活用した分析手法の高度化を進め、企業のコミュニケーション戦略立案に役立つ知見を提供していくとしている。