沖電気工業(OKI)と日立製作所および日立チャネルソリューションズは3月26日、ATMを含む自動化機器事業の事業統合に向けた契約、同事業統合の合弁会社に向けた株主間契約を締結することに合意したと発表した。
合弁会社を設立、OKI60%・日立40%で運営
統合契約に基づき、OKIがATMを含む自動化機器の開発・生産を担う事業を吸収分割の方法により、日立製作所の100%子会社である日立チャネルソリューションズに承継させる。
その後、OKIが日立チャネルソリューションズの株式の一部を取得することにより、同社を合弁会社化する。合弁会社への出資比率は、OKIが60%、日立製作所が40%となる予定。
2026年10月1日より合弁会社として事業開始を目指す。
ATMから周辺サービスまで一体提供、金融・流通向け強化
合弁会社は、自動化機器の提供に加え、運用・保守などの周辺サービスまで含めたワンストップでの提供を行う。
OKIと日立チャネルソリューションズの事業基盤を融合し、金融、流通、運輸分野における端末および営業店チャネル向けに、総合的なサービス体制を構築する。
ATMなどのハードウェア機器についても、継続的かつ安定的な供給を維持しながら、顧客接点を起点としたチャネルビジネスの拡大を図る。
なお、ATM関連機器・サービスの販売については、従来通りOKI、日立製作所および各販売会社が担う体制を維持する。
グローバルでは、ASEANを中心にインド周辺国、北米、中東・アフリカ(MEA)などの成長市場で事業拡大を目指す。
キャッシュレス化でATMの役割変化、統合の背景に
キャッシュレス決済の普及や少子高齢化といった社会構造の変化を背景に、金融機関では業務の非対面化が進んでいる。
これに伴い、ATMは現金取引にとどまらず、QRコード決済との連携やカードレス取引、各種料金の支払いなど、役割の高度化が求められている。
こうした市場環境の変化を踏まえ、OKIと日立チャネルソリューションズの強みを融合することで、顧客および社会に対する価値提供を強化できると判断した。
また、重要な社会インフラであるATMの安定供給を維持しつつ、グローバル市場での成長を目指す方針だ。
ATMデータを活用へ、Lumadaと連携しAI分析も視野
将来的には、合弁会社が提供するプロダクトやサービスから得られるデータを活用し、日立製作所のデータ活用基盤「Lumada」との連携を図る。LumadaはIoTやAIを活用したデータ分析・サービス基盤で、企業の業務改革などに活用されている。
これにより、AIによる分析・活用を通じて、顧客の業務改革や新たなサービス創出の支援を目指す。
