阪急電鉄と阪急阪神不動産は、「(仮称)東阪急ビル建替計画」で建設中のオフィスビルの外装の一部に、パナソニックホールディングスが開発した「ガラス型ペロブスカイト太陽電池」(ガラス型PSC)を実装する。新築オフィスビルの外装にこれを実装するのは国内初の取り組みだという。

  • 最上階の10階に設けたバルコニーの手摺りにガラス型ペロブスカイト太陽電池を実装

    最上階の10階に設けたバルコニーの手摺りにガラス型ペロブスカイト太陽電池を実装

  • 「(仮称)東阪急ビル建替計画」で建設中のオフィスビルの完成イメージ

    「(仮称)東阪急ビル建替計画」で建設中のオフィスビルの完成イメージ

パナソニックHD製のガラス型PSC(18枚)を、同ビル最上階(10階)に設けたバルコニーの手すりに実装する。手すり部分の高さは1.4m、幅33m。

このガラス型PSCの主な特徴は3つある。

まずは建材ガラスを基板とし、そのガラスに発電機能を一体化することで、手すりとしての役割を持たせながら、外装の一部として自然に太陽電池を組み込めること。また、大きさや透過性、意匠性を外観デザインに調和させてカスタマイズできる。これまでは太陽電池の設置が難しかった建物の外装や共用部といった場所にも導入でき、建物への再生可能エネルギー導入の選択肢を拡げる点も特徴だという。

  • ガラス型PSCの構造イメージや、ガラス型PSCの透過率による見え方の差のイメージ

    ガラス型PSCの構造イメージや、ガラス型PSCの透過率による見え方の差のイメージ

ガラス型PSCの設置後に効果を検証し、阪急阪神ホールディングスグループが今後手がける開発案件や改修計画で「太陽電池の新たな活用法」を検討していく。

阪急阪神不動産は同ビルについて、「高い環境性能を備えた新築オフィスビルとしてZEB Ready認証やDBJ Green Building認証(プラン認証)の最高評価(5つ星)を取得済みとしている。同ビルは2025年10月に新築工事に着手し、現在は杭工事を実施中。2027年12月に竣工予定だ。

従来のシリコン太陽電池に迫る発電効率ながら、設置の自由度を大幅に高めたペロブスカイト太陽電池。日本発の技術であり、脱炭素社会の実現やエネルギー安全保障の観点から、現在は国をあげて実用化・社会実装に向けた取り組みが進められている。