パナソニックが中国でのMEGTRONの生産体制強化を決定
パナソニック インダストリーは3月4日、同社の電子材料の主力工場の1つである中国・広州の「パナソニック デバイスマテリアル広州(広州工場)」に約75億円を投じて、多層基板材料「MEGTRON(メグトロン)」の生産体制強化に向けて新ラインの設置を行うことを発表した。
MEGTRONは、低伝送損失という特長からサーバやルータ、スーパーコンピュータ、通信基地局などといった高速通信ネットワーク機器をはじめ、自動車や航空宇宙といった高い信頼が求められる分野を中心に活用されてきた多層基板材料。現在、MEGTRON2、MEGTRON M、MEGTRON4/4S、MEGTRON6、MEGTRON7、MEGTRON8/8Sと幅広いラインナップを展開しており、さまざまなニーズに対応しており、中でもAIの社会浸透が進むにつれ、AIサーバをはじめとする情報通信インフラ市場も拡大。通信データ量も増加していくことが予想されており、サーバやスイッチ、ルータなどの情報通信インフラ機器も、さらなる通信の高速化ならびに大容量化、高速演算性能への対応などが求められるようになり、そのベースとなる電子回路基板材料にも安定的かつ効率的に信号を送ることを可能とする伝送損失の低減が求められるようになっている。
最先端材料の重要拠点に位置づけられる広州工場
広州工場はそれらMEGTRONの中でも情報通信インフラ機器向けに位置づけられるMEGTRON6から、AIサーバ向けの高速伝送ニーズに対応可能なMEGTRON8まで幅広い生産を行っているほか、将来的なさらなる高速伝送を可能とする次世代AIサーバ向けMEGTRONシリーズといった最先端材料の重要生産拠点に位置づけられている。
すでに同社は2025年度からの5年間でMEGTRONの生産能力を約2倍に拡大することを目指し、2025年9月に東南アジア市場をターゲットとしてタイのアユタヤ工場に約170億円を投じて新棟を建設することを発表済みであり、広州工場への投資もそうしたグローバル生産体制の強化策の一環として実施される。
広州工場が選ばれた背景には、中国市場の規模が大きく、今後も長期的な成長が見込まれるためだとしており、新ラインは2027年4月からの稼働開始予定で、同年度内に量産体制へ移行する計画だという。
なお、新ラインは、製造プロセスのDX化を推進することで、自動化や省人化を図るなど、生産効率の向上を図っていくとしている。


