中国商務部(日本の経済産業省に相当)は2月24日、商務部2026年公告第11号として、同国輸出管理法および汎用品輸出管理条例の関係規定に基づき、国家の安全と利益を守り、核不拡散などの国際的義務を履行することを目的として、20の日本企業・団体を輸出管理リストに追加し、対応を講じることを決定したと発表し、即日発効した。
中国商務部は1月6日に日本向けデュアルユース(軍民両用)品目の輸出管理強化を発表したが、その際には具体的な対象とする日本企業の名前などは明らかにしていなかったが、今回、それが明らかとなった形だ。
今回、対象となった20社・組織は以下の通りで、日本の防衛産業の中核的企業や防衛省向けコンピュータシステムなどの納入業者、国の機関なども含んでいる。
- 三菱造船
- 三菱重工航空エンジン
- 三菱重工マリンマシナリ
- 三菱重工エンジン&ターボチャージャ
- 三菱重工マリタイムシステムズ
- 川崎重工業 航空宇宙システムカンパニー
- 川重岐阜エンジニアリング
- 富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティ
- IHI原動機
- IHIマスターメタル
- IHIジェットサービス
- IHIエアロスペース
- IHIエアロマニュファクチャリング
- IHIエアロスペース・エンジニアリング
- NECネットワーク・センサ
- NEC航空宇宙システム
- ジャパン マリンユナイテッド
- JMUディフェンスシステムズ
- 防衛大学校
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
20の日本企業・大学を輸出監視リストに追加
また同日 中国商務部は公告第12号として、軍民両用物品の最終需要者および最終用途が確認できない20の日本企業・団体を監視リストに含めることを決定したことも発表した。
19の日本企業に加え、東京科学大学が含まれている点が注目されるが、中国商務部はこれらの企業や大学を選んだ具体的な根拠については明らかにしていない。
対象となった20の企業・団体は以下の通りで、中国からの輸出車は、一般許可の申請も登録・情報提出による輸出証明書の取得も許可されないと中国商務部では説明しており、単独許可を申請する場合は、対象企業・団体に関するリスク評価報告書を提出し、日本の軍事力を強化する目的に使用されない旨の誓約書を提出する必要があるという。
- SUBARU(スバル)
- 富士エアロスペーステクノロジー
- ENEOS
- 輸送機工業
- 伊藤忠アビエーション
- レダグループホールディングス
- 東京科学大学
- 三菱マテリアル
- ASPP株式会社
- 八洲電機
- 住友重機械工業
- TDK
- 三井物産エアロスペース
- 日野自動車
- トーキン
- 日新電機
- サン・テクトロ
- 日東電工
- 日油
- ナカライテスク
また、中国商務省では、監視リスト掲載企業が検証への協力義務を履行した場合、監視リストからの削除を申請でき、検証の後、問題ないと判断すれば当該事業体を監視リストから削除することができるとしている。
日本政府が抗議も中国政府は正当性を主張
なお日本政府は、今回の措置についてただちに中国政府に抗議を行ったほか、佐藤官房副長官が「中国政府の発表は不明瞭な点が多く、内容や影響について精査の上、必要な対応を行う」と述べている。一方の中国商務部や中国政府報道官は「日本の再軍事化と核保有の企てを阻止するものであり、完全に正当で合理的で合法だ」との談話を発表し、その正当性を主張している。