漆黒の宇宙に輝く天使の輪? 米欧とカナダのジェームズウェッブ宇宙望遠鏡が中間赤外線によって捉えたソンブレロ銀河(M104)の画像だ。地球からはるか3000万光年離れ、直径は5万光年などとされる。

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    中間赤外線で捉えたソンブレロ銀河(NASA、欧州宇宙機関、カナダ宇宙庁、米宇宙望遠鏡科学研究所提供)

おとめ座の1等星スピカのすぐ横にあり8等級だが、普通はこのように見えない。ソンブレロとは、つばに縁取りのあるメキシコの帽子のこと。中間赤外線の画像で輝いている輪のあたりは、可視光の望遠鏡だとチリのせいで暗い帯となり、そのおかげで全体がソンブレロのように見える。画像を公開した欧州宇宙機関は「銀河の外輪の細部を鮮明に捉え、チリの分布の知見が得られた」とするが、「ソンブレロに見えない」と、少しさえない気持ちになる人もいるかもしれない。

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    ハッブル宇宙望遠鏡が可視光で捉えたソンブレロ銀河(NASA、ハッブル宇宙望遠鏡、米宇宙望遠鏡科学研究所提供)

おとめ座というとロマンチックなイメージがあるが、ギリシャ神話では実に考えさせられる。この乙女は女神アストレアで、他の神々が天界に帰る中、最後まで地上に暮らして正義を訴え続けた。が、欲望の尽きない人類に愛想をつかし、ついに天に逃れておとめ座になった。彼女が人類の善悪の重さを判断するのに使った道具が、おとめ座の隣にあるてんびん座だ。

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