アンリツとヴァレオがSDVで協業
アンリツは2月5日、フランスの自動車ティア1大手Valeo(ヴァレオ)とソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)向け仮想検証の推進に向けた技術協業を発表した。
仮想環境下での自動車開発検証を加速
次世代の車両アーキテクチャとしてSDVに注目が集まっているが、その重要なコンポーネントの1つとしてセルラー通信が挙げられる。車両が無線通信を通じてクラウドインフラにつながることで、OTA(Over the Air)を介して継続的な価値のアップデートが可能となるが、それに伴ってテストパラメータの範囲も増大することとなる。
しかし、従来のワークフローは、ハードウェアベースの検証と手作業によるパラメータ抽出に依存しており、設計エンジニアはさまざまな動作条件を想定した複雑なテストベンチの構築に取り組む必要があり、増大するテストパラメータへの対応が課題となっているという。
CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)サイクルが加速する中で、より迅速で拡張性に優れ、自動化されたモデルベース・ソリューションが不可欠となっており、同社でも車載コネクティビティ試験に関する知見を活かす形で、ソフトウェアベースのIn-the-Loop Simulatorに、フィールドで発生するイベントを再現する仮想エンジンを統合。これにより、Inter-MNO(複数の通信事業者を跨ぐネットワークトポロジー)を含むマルチネットワークや、複数の車両をシミュレートする車車間・路車間通信(V2N/V2X)をデジタルツイン環境としてクラウドまたはローカルマシン上に構築することを可能にしたという。
今回の協業は、こうしたアンリツの取り組みを、ヴァレオのソフトウェア開発ソリューションとの統合を図ることで、クラウド上で動作する仮想テレマティクス・ユニットと仮想セルラーネットワークを統合し、SDVの開発課題の解決を図ろうとするもので、両社は協業することで自動車メーカーは車載システムからバックエンドまで、エンドツーエンドの検証を完全に仮想化された環境下で実行できるようになると説明している。
なお、両社は2026年3月2日~5日にかけてスペイン・バルセロナで開催される「MWC2026」にて共同デモンストレーションの公開を行うことを予定しているという。