高専生の有する半導体スキル把握のための検定
国立高等専門学校機構(高専機構)は2月3日、熊本高等専門学校(熊本高専)を中心に、サートプロと共同で開発を進めている学生の半導体スキルを産業界が求める水準で評価・認証する検定制度「高専半導体スキル検定(SSKC:Semiconductor Skills for Kosen Certification)」について、令和6年度に基礎レベル(Fundamental 0)の初年度実証試験を完了し、今年度(令和7年度)より応用レベル(Fundamental 1)の実証試験を開始すると発表した。
企業が必要とする実力の証明として活用
このSSKCの取り組みについて、高専機構では企業が「実力のある学生が欲しい」と言っていても、その基準が企業ごとに異なっている一方、学生側が「実力がある」と言っていても、それを客観的に証明する手段がなく、採用のミスマッチが、人材不足をさらに深刻化させている現状があるとしつつ、高専の5年間の実践的教育で大学卒業と同程度の技術力を養成できるが、教育内容や到達レベルが外部から見えにくく、企業からの正当な評価が得られにくいことから、企業側から本当にできるのかといった不安があり、その解消のために学生の到達レベルの定義のための高専と企業の共通言語を作る必要があったとしている。
また、既存の検定制度と異なり、主体は全国高専のネットワークであり、その目的は教育成果の質保証と可視化で、対象者も在学中の高専生であるとしている。さらに、教育連携として、カリキュラムと直結し、PDCAサイクルにより継続的に改善でき、産学共創による基準の設定も可能であるため、教育段階から産業界の求める基準を組み込み、卒業時に「企業が求める即戦力」として証明できるものとなるとしている。
その内容についても、国立高専では、高専教育によって育成する人財の質を保証するため、技術者に共通して求められる基礎的能力や分野横断的能力を「モデルコアカリキュラム(MCC)」として定めているが、SSKCでは、電子情報技術産業協会(JEITA)や日本半導体製造装置協会(SEAJ)などの半導体関連団体の協力のもと、MCCに含まれる各項目について、現場での重要度や実務との関連性を精査し、その結果を試験問題の設計や出題範囲に反映させており、国立高専での学修成果、実務での職務能力の橋渡しの指標となることが目指されているとする。
2026年度以降、全国51の国立高専向けに本格運用の開始を予定
なお、2025年度の応用レベル(Fundamental 1)については、高専機構の人材育成の一環であるCOMPASS5.0半導体分野の拠点校・実践校の電気・電子、情報、材料、機械、化学系の学生を対象に、2027年2~3月にオンライン形式(択一式)にて開催予定であり、2026年度(令和8年度)以降より全国51の国立高専で本格運用を開始し、半導体教育の全国標準としての確立を目指すとしている。

